2011-01-24

457 異国で孤独死 25-01-2011(火)

 昨年末の話になりますが、今は観光ガイドをやっていない、マドリ-ド在住の昔の同業者がやって来ました。
 色々向こうの日本人観光ガイドの話を聞きましたが、皆不景気で参っているとのこと。仕事が無くて日本に逃げて帰った奴、そして、幸い筆者の知っている人ではなかったのですが、死後数日経って発見された孤独死が3人・・・。
 筆者もこちらで10年間やった日本人観光ガイドは個人業。仕事がなければ収入もありませんが、仕事がない日は完全休養日。日本に居て仕方がないから働く日本人読者から見れば何と自由気ままな生活、しかも、海外で。何と羨ましい・・・、と思うかも知れませんが、金の切れ目が滞在の切れ目。日本に逃げて帰るしかありませんし、国際結婚でもしていればもっと切れ目でしょう。

 卑しい利得を求めるのではなく、心からそうしなさい。-----或る昔の偉い

 それにしても、孤独死とは本人も想像してなかった人生の幕切れじゃなかったでしょうか? それも地球の裏側で。あこがれのスペインに来たのが良かったのか、悪かったのか・・・。
 そう考えてみれば、海外に出ようが、日本に残ろうが、それ自体は人生の本質でも何でもないのでしょう。ましてや、最近流行りの日本からの現実逃避で羽を伸ばすのが目的では人生の本質もへったくれもないのはどこの国に逃げて行こうが同じことかも知れません。大切なのはどこに行こうが自らの目的と意思をはっきり持って、軸がブレないこと・・・。
 と思って海外に出ようが、日本に居ようが頑張っている日本人だって結構いるはずです。筆者もそうかも知れません。しかし、自分の目的と意思をはっきり持ってはいても(持ってないよりはましですが)、それ自体実は卑しい利得を求める我田引水的人生だったりするのが、実は多くの人の生き方かも知れません。
 心からそうすることは軽薄より遥かにましですが、その動機と対象が不適切であれば、結果としてそれは心から卑しい利得を求めてしまっているのかも知れません。
 何を心からそうするのか・・・。ある意味これは人生のテ-マかも知れませんね。

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