2013-01-29

556 スペインで味わうフカヒレが入ってないフカヒレスープ 29-01-2013(火)

 昨日の朝日新聞で思わずスペインのニュースかと目を疑うニュースが日本語で紹介されているのが目に入りました。
 偽フカヒレ、中国各地に出回る 4割は偽物」証言も
 金のためなら同国民さえ騙すのですから、政府を挙げて何クセをつけて尖閣諸島を騙し取ろうとするのも当り前ですよね、中国人。
 そこで、間髪入れず筆者はいつも行くグラナダ市内の中華料理屋の定番フカヒレが入ってないフカヒレスープを思い出しました。もちろん、メニューには堂々とフカヒレスープと表示。
 それでは何が入っているかと言うと春雨だけ。ただ、余りの安さに文句は言えません2.35ユーロ(約280円)。しかも、これがウマいのです。

 気違いは燃え木を死の矢として投げるが、隣人を欺きながら“ただ、戯れただけではないか”と言う者もそれと同じだ。-----或る昔の偉い人

 ところが、話はこれだけでは終りません。ここの奥さん(40歳位か!?)がいつだったか『フカヒレなんか入っちゃいないわよ』と、つい本当のことを洩らしたのです。中国人らしからぬこの正直さ。中国人が皆この奥さんみたいだったら、中国も今頃世界中から嘘吐き呼ばわりされてはいないでしょう。
 中国のフカヒレの入ってないフカヒレスープVS日本のクリープの入ってないコーヒー・・・。両国民の民度の違いは端的にこう表現出来ると言えるでしょう。
 しかし、最悪なのは論語を読んだことのない中国人・・・かも知れません。

539 おかしなこと訊く外人にはなりたくないギター 29-01-2013(火)

 おかしなもので、前回のコルムナを書いた翌日、グラナダ市内で夜このギタリスト(Melchor de Cordoba)とバッタリ出くわしました。


 家にギターもないのに何故ここまで弾けるのかその秘密をコルムナしてみましょう。
 イチローは陰で練習しているところを決して人に見せないとか、日本人旅行者からもらった日本の週刊誌で読んだ覚えがあります。天才だからこそ陰の努力を怠らないのかも知れませんが、そうするとこの男は天才じゃないのかも知れません。
 何せギターは仕事場に放ったらかしで、家にギターがない!? 当然練習時間はゼロで、一日中遊び呆けて夜仕事場(フラメンコ会場)に行って2時間ほど弾いてまた明日。それでこんだけ弾ける!?   
 その秘密は? と訊いたことはありませんが、訊いても本人は答えられないことを良く知っていますので、訊かないことにしています。
 それはある意味、外人から≪Why do you speak japanese so well?≫と訊かれた日本人である読者の心境と同じだからです。どう答えますか? 確かに答え様がないじゃないですか?
 それどころか、おかしなことと訊くなよ、おっさんと思わないでしょうか?
 そのおかしなことを何とかコルムナしてみましょう。
 

2013-01-22

555 旅行者の見た生のスペイン 22-01-2013(火)

 先週やって来た男性日本人旅行者。珍しく団体旅行中でした。と言うのは日本語情報センターにやって来るのは個人旅行者と相場は決まっているからです。添乗員同行ツアーなのですが、どうやら結構自由時間の多いスケジュールのツアーだった様です。
 グラナダにやって来る前の首都マドリードでのその自由時間でのこと。プエルタ・デル・ソル広場で白昼堂々男二人を追う男一人。どうやら白昼堂々二人組みのスリにスラれて気付いた男性が追っ駆けていた様です。
『いや~、いきなりスペインの現状を満喫しましたよ~』と半ば嬉しそうに語る日本人目撃者。
 気違いは燃え木を死の矢として投げるが、隣人を欺きながら“ただ、戯れただけではないか”と言う者もそれと同じだ。-----或る昔の偉い人

 マドリードのプエルタ・デル・ソル広場と言えば東京の銀座のど真ん中みたいな所です。そこで正月早々スってスラれて追っ駆けっこ。
 確かにこれが正月早々スペインの現状です。
 仕事がないからスリ引ったくりではなく、仕事する気がないからスリ引ったくり。ここに社会の病巣があります。
 それにしても、万が一見つかったことを考えれば、欺きも戯れも夜の方がやり易いはずですけどね。

538 普段着モードで弾くギター 22-01-2013(火)

 この頃日々ギターを弾く時間のない筆者は、4、5日サッパリ弾かなかった後、当り前にサッパリ指が動いてくれない時もあれば、4、5日サッパリ弾かなかった割には結構動いてくれる時もあります。
 どうやらギターの上手い下手はいわゆる練習時間に比例しないことは確かな様です。
 ところで、こちらのギタリスト、特にジプシーのフラメンコギタリストを見ていると、ギターを持つことに違和感を感じないと言うか、今から何か特別なことをすると言うモードに入っていない心理状態、つまり、常に普段着モードで、ギターもその延長線上にあるので何の不安も感じない・・・。そんな印象を強く受けます。
 例えば、筆者の知り合いのジプシーのフラメンコギタリストは家にギターがない!? 練習時間ゼロでいきなり仕事場のフラメンコ会場に置いてあるギターを弾いてまた明日!?
 日本人には信じられませんが、これはもはやテクニックではなく、普段着モードの成せる業です。このジプシーのおっさんです。しばらく観察してコルムナしてみます。

2013-01-15

554 英語を勉強して外人観光客を迎えるブラジルの売春婦 15-01-2013(火)

 しかし、まあラテンはどう仕様もなく頭の構造が火星人と言うか、タイトル通りです。
 来年2014年サッカーWC開催国ブラジルが外人旅行者を見込んで英語を勉強中~なのはブラジルの売春婦!?
 見出しはブラジルの売春婦達ワールドカップを前に英語を学ぶ
 小見出しはブラジル売春婦組合の一つが2014年サッカーWCを視野に入れ無料の英語フランス語コースを企画
 記事はサンパウロ発。以下要約。
 組合の声明によればWCに向けてブラジルの総てのセクターはその競争力を高め様と努めている。それなら私達も努力すべきだとは売春婦達の願いでした。クラスは2~3月からボランティアの先生を招いて始まる予定。場所は~。既に20人が登録を済ませており、最終的には300人ほどが見込まれる。

 気違いは燃え木を死の矢として投げるが、隣人を欺きながら“ただ、戯れただけではないか”と言う者もそれと同じだ。-----或る昔の偉い人

 来年のサッカーWC、そして、何年か後のオリンピックも何事もなく終ります様に。合掌・・・。

537 迷惑メールにも五分の魂ギター 15-01-2013(火)

 筆者は迷惑メールのフォルダーを開けもしないで一思いに削除はしませんが、フォルダーを開けて如何にも迷惑メールならもちろん開封せずにフォルダーごと空にします。
 そんな中先週如何にも迷惑メールっぽい英語のタイトルのものが入っていました。いつもの様に厚かましい又かと深く考えずに削除し様としましたが、本文欄にはYouTubeのリンクが3つあるのが目に留まりました。普通迷惑メール特有の厚かましい自己宣伝のリンクアドレスはあっても、それがYouTubeであることを咄嗟の判断で不思議に思った筆者は、更に最初のYouTubeにGuitarの一字があるのに気付きました。
 Eric Pénicaudと言う作曲家からのメールで、彼の"Thème, variations et carillon"と言う作品をベースにその友人のフランス人クラシックギタリストRoland Dyens が即興で弾いていますとのデモメールでした。早速開いて聴いたのがこれです。


 いや~上手いですね。経歴を見ると凄いです。タイトルはFree improvisation(自由即興)!? 
 参りました。ただ、これじゃあ一般受けせずクラシックギターは普及する訳がないみたいな曲でもありますね。
 しかし、何で筆者のところにメールが来たんでしょうかね?

2013-01-08

553 スペインで銀行が不動産屋!? 08-01-2013(火)

 たまにしか帰国しない筆者は日本の薬局にカップラーメンや菓子類が置いてあるのを見てたまげました。初めてその異様な光景を見たのは2004年の帰国時だったでしょうか。
 スペインの薬局で見る一般食品はせいぜいビンに入った離乳食位です。しかし、先日スペインでもある所であるはずのないものを見ました。
 先日La Caixaと言う銀行のATMで送金二件済ませて帰ろうと思ったら、左に何かの広告。一瞬目を疑いました。
 不動産です。しかも細かい間取りまで明記してあるその広告は不動産屋のそれと寸分違いませんでした。
 不動産屋がこの銀行に金を払って宣伝を載せてもらっているのではありません。 

 知恵のある女は自分の家を建て、愚かな女は自分の手でこれを壊す。-----或る昔の偉い人

 ローン倒れで差し押さえた担保の不動産が余りに多いので、それを捌くために銀行自ら不動産部門を立ち上げたと言う訳なのです。
 確かに後先考えずに結婚し、後先考えずに金を借りる国民性なので、離婚大国に雪崩式ローン倒れは頷けますが、それにしても銀行に限らずどんな職種も畑違いの事が日常茶飯事になれば社会全体がどこか狂っている証拠です。
 ま、男同士女同士で結婚するよりはマシですが・・・。スペインのことです・・・。合掌・・・。

 ギターに興味のない読者も読んで楽しい今週のスペインギター週間コルムナもご覧下さい。 

536 スペイン人が歌う日本語の歌 08-01-2013(火)

 新聞と言えばロクでもないニュースが圧倒的大多数なのは万国共通です。しかし、先週土曜日の新聞に久々にロクでもあるニュースが載りました。しかも日本絡みです。
 Laura Andrés(ラウラ・アンドレス) と Esther Albalá(エステル・アルバラ)と言うスペイン人女の子二人のKokeshiと言う名のドュオが36カ国から225人が参加したNHKの外人が日本語で歌う日本の歌ビデオコンクールで優勝。
 こんな番組だったそうですが、読者は観たでしょうか?



 いや~、完璧な日本語ですね。誰がどう聞いても外人が歌っているとは思わないでしょう。
 スペイン語には【つ】【ず】がないので、これはスペイン人には極めて難しいはずですが、発音も全く違和感なし。もちろん、肝心の歌唱力も上手いですね。
 今週はギターの話題ではありませんが、歌っても弾いても結局は歌心だと教えられる弾き語りでした。

2013-01-01

552  猫の毛携帯電話で新年おめでとう 01-01-2013(火)

 日本の日本人の皆さん、新年おめでとうございます。今年もまた日本もスペインもロクでもないニュースの方が圧倒的に多い一年になるでしょうが、宜しくお願いします。
 さて、去年最後のコルムナも猫にやられて、今年最初のコルムナも猫にやられたお話でコルムナ開始。
 先日3年ほど使っていた携帯が急に作動しなくなりました。余り携帯の知識のない筆者は外側ケースが開くことさえ知らなかったのですが、やはり余り携帯の知識のないスペイン人の知り合いに聞いたところ開けて閉め直せと言われ、その通りやってみましたがうんともすんとも言わず。ただ、内部には結構な量の猫の毛と淵にはおしっこをかけられた跡。しかし、かなり中まで沁み込んだ様子はありません。
 そこで、もう一人別の奴に訊いたところ、SIMカードを外して入れ直せとのこと。本当かとか思いながら外してみると裏に猫の毛。あの密閉空間にと思うところですが、確かに3、4本ありました。
 これをキレイに掃除してリセットすると何と作動開始。

 気違いは燃え木を死の矢として投げるが、隣人を欺きながら“ただ、戯れただけではないか”と言う者もそれと同じだ。-----或る昔の偉い人

 読者もお手元の携帯のSIMカードを外して見て下さい。まさかどうやってそこに猫の毛が入り込むのかと言うスペースです、と言うか、スペースはありませんよね。静電気なのでしょうが、いや~、まさかの体験でした。
 それにしても、猫どもは筆者の知らない間に机の上に置いておいた携帯にまでおしっこを引っ掛けていた訳です。
 ま、人間様みたいな悪気のある戯れではないので赦しましょう。 
 今年もまた日本でもスペインでも悪気ありありで隣人を欺きながら“ただ、戯れただけではないか”と言う連中が盛り沢山のニュースを提供してくれそうです。

535 伴奏屋ラファエル・アビチュエラ 01-01-2013(火)

 新年おめでとうございます。今年もスペインギターで行きましょう。
 今年は筆者はスペインギター節目の年です。またお知らせします。
 さて、先週グラナダ市内のTablao Flamenco Albayzin(タブラオ・フラメンコ・アルバイシン)に行って来ました。大体アーティスト達は半年契約で移り変わって行くのですが、地元で伴奏ギタリストでは5本の指に入るラファエル・アビチュエラが弾いていたのは嬉しい誤算でした。
 上背はなく、せいぜい160cmそこそこのおっさん。歳は50前。ギター弾かなきゃただのおっさんにしか見えないのですが、ほぼ皆フラメンコで有名だと言っていいグラナダのジプシーの名門アビチェラ一家。この名前だけで期待させてくれます。メキシコ人ボクサーならランクに関係なくいい試合が期待出来るのと同じです(とスペインのボクシング会では言われている)。
 ただし、ギタリストにも得て不得手はあり、ご覧の様に余り独奏は得意ではないようです。これは伴奏屋には良くあるパターンですね。歌や踊りがあった方が実力を発揮するタイプです。
 この日、出だしは乗ってないかなと思わせましたが、段々乗って来て本領発揮。