2011-05-30

472 新婚旅行でみかん2つ 31-05-2011(火)

 新婚旅行中旅先のデパ地下のスーパーに果物を買いに行くと、明らかに同じみかんのパックで値段が随分違う!? 良く見れば片やきれいな外見で、片や皮にキズ。
 なるほど、確かに日本でもそうだったなと思いつつ、金が無い筆者は味は同じなんだからと、当然見た目の悪い安い方を買ってしまうのは持って生まれた貧乏性のせいでしょう。幸い、嫁はんも浪費癖のない庶民派なので、この点苦労はなさそうです。
 この明らさまなみかんの外見差別を見て、筆者はビジュアル系だとか萌え~だとかコスプレだとか、やたらと外見重視、内面度外視の最近の日本人の価値観の超軽薄化を思い出してしまいました。
 かわいきゃいい・・・。特に青少年や若い女性の価値観、また、女性を見る男性の価値観もそうなって来ていると筆者は感じます。
 それでは、読者も皮のきれいなみかんとキズ物みかん2つ思い浮かべてみて下さい。味も大きさも一緒ですが、値段が違います。しかし、2つ共食べないで放っておいたとしましょう。
 暫くはきれいな皮とキズ物であることは誰の目にも明らかですが、段々中身も外見も干からびて来れば、もう区別はつきません。そして、最後は全く同様に腐って捨てられます。
 いい女も悪い女も、男前もブ男も、豪邸も長屋も、あれもこれも、外見が干からびれば最後は皆一緒。

 嘘は花は咲かせるが実は成らせない。-----或る昔の偉い人

 だからこそ人間中身が大事と言えば在り来たり過ぎますが、人間外見に捕らわれない価値観を持たなければ、逆に外見絶対視のこの世の価値観の濁流に持ってイカれる、今はそんな歪んだ時代じゃないかと教えてくれた外見の良いみかんと悪いみかんだった気がします。
 みかんならいいですが、人間まで外見で判断されちゃあ堪りません。実で勝負し様じゃないですか。

446  新婚旅行でアンドレス・セゴビア(2) 31-05-2011(火)

 新婚旅行で訪れたスペイン北部ガリシア地方のサンティアゴ・デ・コンポステ-ラ市のParadorの一角の、病院当時臨終の近い重篤な患者が収容されていたと言う石造りの一室に入りました。そこに何と20世紀最高のクラシックギタリスト、アンドレス・セゴビアの写真と解説がありました。
 1958年この部屋でセゴビアの公開レッスンが行れたそうです。その余りの音響の良さに驚いたセゴビアは、部屋の一箇所にあった隙間を見つけてそこをクッションで塞ぐ様頼み、更に音響が良くなったエピソードが紹介されていました。筆者はその隙間を捜しましたが見つけられませんでした。現在はステンドグラスが入っている細長い窓だったのかも知れません。
 因みにこの年以来現在に至るまで毎年夏、著名な音楽家を招いてのサンチアゴ・デ・コンポステーラ音楽フェスティバルが途切れることなく開かれているそうです。

2011-05-23

471 同級生逝く 24-05-2011(火)

 新婚旅行中コメント&メールいただいた皆さん、有難うございました。またスペイン週間コルムナ&スペインギター週間コルムナ共々再開します。
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 新婚旅行早々いきなり飛び込んで来たセべリアーノ・バジェステロス死亡のニュース。
 筆者は狭い日本の国土を破壊して何が球転がしじゃ、何が接待ゴルフじゃ、根性があるなら接待野球でもやったらどうじゃと昔からそう思って来ましたし、今でもそう思っています。ですから、生まれてこの方ゴルフ用品に触ったことすらありませんが、筆者がスペイン目指して大学でスペイン語を勉強し始めてまもなく、既にセべリアーノ・バジェステロスの名前は聞いていた記憶があります。スポーツニュースでプロ野球ついでのゴルフのニュースを通じてだったのでしょう。
 日本のマスコミはセべ・バジェステロスと呼んでいたはずです。今でこそスペインサッカーリーグが日本でも見れる時代になりましたが、昭和50年代前半と言えば、まだアントニオ・ガウディさえ余り知られておらず、生きているスペイン人で日本で名が通っていたのはおそらくゴルフのこのセべリアーノ・バジェステロスだけじゃなかったかと記憶しています。筆者もスペイン語を専攻していると言うと人様から怪訝そうな顔をされた時代でした。
 追悼番組を見て初めて気が付きました。筆者と同級生じゃありませんか。ゴルフに何の興味もなかったので、バジェステロスの話すのを見たのは新婚旅行中の追悼番組が初めてと言う筆者ですが、根性が据わったいい顔つきです。筆者が最初にスペインに来た1979年ヒットしていた、バックに流れるパコ・デ・ルシアのフラメンコギター〝二筋の河〟が悲しくもずばり合っていますね。

 死に至るまで忠実であれ。-----或る昔の偉い人

 人生は深さだとは良く言われる人生は太く短くより有意義な人生の意義をより端的に凝縮した筆者の好きな表現です。
 人生に勝ち負けも優劣もないのかも知れませんが、打ち込める何かさえない人生なら、人は何においても忠実であり得る筈がないのかも知れません。
 しかし、打ち込める人生なら深くあり得ます。それが一生涯のテーマならなお更です。
 同級生セべリアーノ・バジェステロスはそんな濃密な人生を送ったのかも知れませんね。
 そんな立派な同級生が亡くなると同時に初老婚の筆者。大器晩成か!?

445 新婚旅行でアンドレス・セゴビア(1) 24-05-2011(火) 

 新婚旅行中コメント&メールいただいた皆さん、有難うございました。またスペイン週間コルムナ&スペインギター週間コルムナ共々再開します。
 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 32年前の学生時分と21年前日本人団体旅行の添乗員として訪れたスペイン北部ガリシア地方のサンティアゴ・デ・コンポステ-ラ市を新婚旅行で訪れました。
 ここにサンティアゴの墓があるなど全くのでっち上げ。理由は①当時(墓が発見されたとされる9世紀初頭)はヨーロッパ全体が新興勢力イスラムに脅かされていた時代背景があり、意気高揚のための大義名分が欲しかった。それには奇跡にまつわる巡礼地を捏造するのが一番。②巡礼者がそのまま兵隊になってくれる(スペイン南部の対イスラム教徒)。③宿場町が潤う。
 とは、仕事の後個人的に言ってくれた21年前の現地在住スペイン人ガイドの説明でした。結局21世紀の今に至るまで巡礼産業丸出しな訳です。
 この誰の墓か分からない墓のある寺院の横の5星Paradorで昼食。Paradorとは観光立国スペインの各地の名所旧跡を利用した国営ホテルで各地にあります。お城ならいいのですが、ここは元修道院兼病院。約500年前のスペイン国王がはるばるヨーロッパ各地から訪れた巡礼者のために設立したと言えば聴こえはいいのですが、要するに巡礼産業を守る一環だったことは明らかでしょう。
 昼食後、このParador内を見学しました。かなりの広さです。迷いそうになったその時、迷ったついでに臨終の近い重篤な患者が収容されていたと言う石造りの一室に入りました。そこに何と20世紀最高のクラシックギタリスト、アンドレス・セゴビアの写真が・・・(続く)。

2011-05-03

結婚式と新婚旅行のためコルムナお休み!?

突然ですが、いい歳こいてスペイン時間4日20:30結婚します

そのため、スペイン週間コルムナ&スペインギタ-週間コルムナ共に次回執筆は5月24日(火)からの予定です。