先週末うちの量産ギターを依頼しているPrudencio Saez社長が遊びに来ました。製作所の夏休みまでまだ1ヶ月ありますが、スペイン南部の得意先を回っているとのことでした。
別の都市のギター専門店を訪れた時のこと。偶然あるお爺さんが古めかしいカビの生えた様なギターケースを持って入って来たそうです。
糸巻きが古うて動かん。新しいのと換えてくれや。
そこで店の主人がギターを見てみると、何と1862年のAntonio de Torres(アントニオ・デ・トーレス:1817~1892)!! 近代ギターの開祖。ギター界のスタラジバリウス。それまでか細い音しか出なかったマイナー楽器ギターを現在の形にした大製作家。
いくら同じスペインとは言え、こんなものがポ~ンと目の前に出て来るか、と思わず眼を疑ったPrudencio Saez社長と店の主人。材質はハカランダで製作番号は22と書いてあったそうです。
ところが、この爺さんはAntonio de Torres言うて誰や!?
無邪気は時としてバチ当りかも知れませんね。いや~、筆者も見たかったです。
2011-07-04
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