本来ギターの場合、修復すると言う動詞を使います。例えば、ネックが反ったので真っ直ぐに矯正する、フレットを打ち直す、割れを裏から補強する、セラックニスで塗り直す、などです。
ところが、このJuan Moya(フアン・モージャ)のくるみ製ギターの場合はスクラップ同然でしたので(1)&(2)、敢えて復元と呼ぶことにしました。何せ、裏板は側面板から剥がれて、元の位置に戻そうにも7、8mmの隙間があり戻せない。文字通り隙間風通しがいいの何の!?
なるほど、木材は伸縮します。日本でも一昔前の木造家屋の扉など、雨が降った日は締りがキツくなるとかありましたよね。しかも、ギターの表面板、側面版、裏板の厚さ、いや、薄さなどせいぜい2mm強。ましてや115年も経てば激しく湾曲しない方がおかしいのです。
そして、湾曲すれば、いくら膠とは言え接着部分から分解して行きます。そんな状態で筆者が買ったのが10年ほど前。余りのヒドさに放っておいたのですが、今回これ程ヒドい状態のギターが復元出来るのか、興味本位も手伝ってやってみることにしました。
さて、誰に依頼するか・・・。
2012-10-23
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