2013-06-25

558 蜂に刺されて腫れた人差し指で楽々セーハで最終回 25-06-2013(火) 

 生まれつき左手の指の爪の生え際がかなり上に来るが故に弦を上から押さえる際、指先より爪が先に弦に当ってしまい極めて不安定にしか押さえることが出来ないので、ギターは向いてないと思っている人は、とにかく押さえ難いなりにコンスタントに毎日練習していれば、いつの間にか生え際が下がって来ます。これしかありません(先週までのコルムナ)。
 さて、日本人にとってもう一つの左手の難点はセーハが押え切れず音が出ないと言うことかも知れません。Fで挫折してギターをやめたと言う話は昔から良く聞きます。日本人にとって、と言うのは故マヌエル・カーノ先生を初め、スペイン人は皆ウインナーソーセージみたいなゴツイ指の人が多いので(おばはんも)、セーハに苦労していると言った話は余り聞かないからです。しかし、日本人はそうは行ません。
 筆者もそうです。無理矢理力で押えてしまえばその他の指の動きが悪くなりますし、かと言って下手に力を抜けば押え切れませんから雑音だらけ。
 そんな折、と言っても軽く23、4年前ですが、筆者はある時左手人差し指を蜂に刺されました。何かに手を伸ばして、アレ、痛いなと思って見たら蜂が人差し指に留っていた様な覚えがあります。咄嗟に振り払いましたが、既に刺された後の祭りは痛いの何の。見る見る膨れ上がりました。
 ところが、その夜から腫れが引くまでの1週間ほどセーハが完璧でした。力を込めなくても、6本の弦の上に軽く蜂に刺されて腫れた人差し指を乗せるだけで全て音が気持ち良く出る!? そして、やがて腫れが引いて再びセーハに苦労し始めたあのショック!?
 一年中蜂に刺されている訳にはいきません。そこで筆者が考え付いたのは左手人差し指の腹を櫛で擦ってタコを作ること!? やり過ぎて怪我をする手前で止めてまた明日。結構ゴツくなります。そうなればセーハの際、確実に成果が実感出来ます。プラスティック性は遅かれ早かれ歯が折れますから、金属性がいいでしょう。
 指が細い故にセーハを抑えきれない読者の皆さん、櫛で人差し指の裏側を梳いてみましょう、最終回です。
 突然ですが、筆者は今月30日で日本語情報センターを勇退し、30年のスペイン滞在を終えて帰国永住します。しばらくその辺をほっつき歩いて7月末か8月初旬には帰国しているでしょう。余生はギター屋のオヤジです。秋口にまた検索していただければ、何か引っ掛かることをやっているはずです。
 結局ギターは指ではなく歌心。歌心のある人が上手くなる。指が言うこと聞いてくれない人は指ではなく、歌心を鍛えれば指はそれなりに動く様になる・・・。ここに帰着するスペインギター週間コルムナでした。筆者は今後これを日本で実践して行きます。皆さん、お達者で。

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