2013-06-25

575 継続は力成り【スペイン週間コルムナ】最終回 25-06-2013(火) 

 突然ですが、筆者は今月30日で日本語情報センターを勇退し、30年のスペイン滞在を終えて帰国永住します。しばらくその辺をほっつき歩いて7月末か8月初旬には帰国しているでしょう。余生はギター屋のオヤジです。秋頃検索していただければ、何か引っ掛かることをやっているはずです。
 結局地球の反対のスペインだろうが、日本だろうが、世界のどこに行こうが、人間様が人間様である以上、人間様の基本的が所業は何も変わりません。学校職場近所、必ずいけ好かない奴が一人や二人はいる・・・。そんなことは万国共通だったスペイン週間コルムナだったかも知れません。
 昔高校の漢文の授業で性善説と性悪説なんちゅうのがありましたが、どう見ても人間様は性悪説です。残念ながらそれを証明した様な毎週のコルムナでした。
 最終回までどうこう言っても仕方ありません。最後に筆者の書いた文章の中で個人的に最も印象に残っているものを再掲載しておきます。
 大体世界中で多くの人が飢えているのに年棒何億の選手達がボ-ルを蹴ってそれに世界中が熱狂していること自体が『天才バカボン』なのだ。
 これは2002年6月3日のコルムナの本文中に書いたフランスサッカーWCについての文章ですが、世の中に満ちている様々な事件は結局人間様のこの同質の自己中の発露に過ぎないことになります。

 嘘は花は咲かせるが実は成らせない。-----或る昔の偉い人 

 当り前ですが、筆者の30年間のスペイン滞在中、日本でもスペインでも多くの人が亡くなりました。知人友人親戚はもちろん、歌手芸能人スポーツ選手・・・。
 人は最後には死にます。筆者は人生の最後の3分の1を日本で過ごすことにします。
 ギター屋のオヤジとなって、ギター片手に自己中を発露しないのは難しいことですが、ギター片手に日本とスペインの架け橋になれればいいかなと野望を抱いています。ただし、筆者の野望は受けてほくそ笑む野望ではなく、与えて嬉しい野望です。
 志があれば人生何とかなります。筆者は27、8年前は道端でギターを弾いて道行く人々から金をもらっていた乞食でした。それがグラナダ市役所真横の一等地で日本語情報センターを開設することになったのですから、確かに志があれば何とかなるのは体験です。
 それが与える志であれば更に必ず良い実が残ります。これが11年間のスペイン週間コルムナの教訓だったのかも知れません。
 7月1日からは次期館長さんの時代です。秋口にまた検索していただければ、筆者はまた何か引っ掛かることをやっているはずです。御用の方は筆者の個人メールshiro_lassie@hotmail.co.jpまで。

558 蜂に刺されて腫れた人差し指で楽々セーハで最終回 25-06-2013(火) 

 生まれつき左手の指の爪の生え際がかなり上に来るが故に弦を上から押さえる際、指先より爪が先に弦に当ってしまい極めて不安定にしか押さえることが出来ないので、ギターは向いてないと思っている人は、とにかく押さえ難いなりにコンスタントに毎日練習していれば、いつの間にか生え際が下がって来ます。これしかありません(先週までのコルムナ)。
 さて、日本人にとってもう一つの左手の難点はセーハが押え切れず音が出ないと言うことかも知れません。Fで挫折してギターをやめたと言う話は昔から良く聞きます。日本人にとって、と言うのは故マヌエル・カーノ先生を初め、スペイン人は皆ウインナーソーセージみたいなゴツイ指の人が多いので(おばはんも)、セーハに苦労していると言った話は余り聞かないからです。しかし、日本人はそうは行ません。
 筆者もそうです。無理矢理力で押えてしまえばその他の指の動きが悪くなりますし、かと言って下手に力を抜けば押え切れませんから雑音だらけ。
 そんな折、と言っても軽く23、4年前ですが、筆者はある時左手人差し指を蜂に刺されました。何かに手を伸ばして、アレ、痛いなと思って見たら蜂が人差し指に留っていた様な覚えがあります。咄嗟に振り払いましたが、既に刺された後の祭りは痛いの何の。見る見る膨れ上がりました。
 ところが、その夜から腫れが引くまでの1週間ほどセーハが完璧でした。力を込めなくても、6本の弦の上に軽く蜂に刺されて腫れた人差し指を乗せるだけで全て音が気持ち良く出る!? そして、やがて腫れが引いて再びセーハに苦労し始めたあのショック!?
 一年中蜂に刺されている訳にはいきません。そこで筆者が考え付いたのは左手人差し指の腹を櫛で擦ってタコを作ること!? やり過ぎて怪我をする手前で止めてまた明日。結構ゴツくなります。そうなればセーハの際、確実に成果が実感出来ます。プラスティック性は遅かれ早かれ歯が折れますから、金属性がいいでしょう。
 指が細い故にセーハを抑えきれない読者の皆さん、櫛で人差し指の裏側を梳いてみましょう、最終回です。
 突然ですが、筆者は今月30日で日本語情報センターを勇退し、30年のスペイン滞在を終えて帰国永住します。しばらくその辺をほっつき歩いて7月末か8月初旬には帰国しているでしょう。余生はギター屋のオヤジです。秋口にまた検索していただければ、何か引っ掛かることをやっているはずです。
 結局ギターは指ではなく歌心。歌心のある人が上手くなる。指が言うこと聞いてくれない人は指ではなく、歌心を鍛えれば指はそれなりに動く様になる・・・。ここに帰着するスペインギター週間コルムナでした。筆者は今後これを日本で実践して行きます。皆さん、お達者で。

2013-06-18

574 昔からの個人商店も店終い18-06-2013(火) 

 筆者が最初にスペインに来た頃からあった文房具屋。先々週前を通ったら内側から紙が張られてガラ~ンとした様子はどう見ても店仕終いか改装のため休業のどちらか。新装開店予定どうのこうのと言う張り紙も何もなかったので悪い予感はしましたが、先週再び行って見ると相変わらずでした。
 この様に昔からの個人商店が立ち行かず、その跡にBar(バル:アルコールも置いてある喫茶みたいなもの)か中国人の雑貨商が出来るのがここ数年のスペインの街並みです。
 金がないので安かろう悪かろうでも中国人の店で買うしかないスペイン庶民と不況になればなるほど薄利多売の一杯飲み屋が増えて来る世相を良く反映していますね。

 卑しい利得を求めるのではなく、心からそうしなさい。-----或る昔の偉い人

 心からそうしない結果が今の世界規模の不景気の根本原因です。ましてや、社会に出れば心からそう出来ないことだらけ。
 しかし、もし心からそうしないことが自動的に卑しい利得を得ていることになるのなら、しかも、これが社会の大勢を占めているのなら、大勢の逆手を衝いて心からそうする少数の価値観こそ多数決の反対かも知れません。賛成の反対なのだ(バカボンのパパ)!?
 それにしてもこんな現状を目の当りにすれば、人も街も変遷して行く生き物だとつくづく感じます。どうせ変遷するならいい様に変遷したいものです。

557 左手の指の爪の生え際がかなり上で弦が押さえられないからギターや~めた(4) 18-06-2013(火)

 そうこうしている内に段々と左手の指の爪の生え際が徐々に下がって来るのが分かります。実際、この問題を抱えている読者も、抱えていない肉体的に恵まれた読者も、今すぐ目の前に右手左手の甲を同時に位置させて良く見れば、弦を押さえる左手の指の爪の生え際の方が右手のそれより1、2mm下に来てはいませんか?
 要するに弾き続けていれば懸案の左手の指の爪の生え際は徐々に下がって来ます。いきなりが無理な読者は指先をいずれかの方向に若干寝かして押弦してみるなど、工夫してみて下さい。
 ところが、練習をサボると直ぐ元に戻ります。せっかく0.5mm程下がって押さえ易くなったかな~と思っても、仕事が忙しくて2、3日弾かないと、あっと言う間に元の木阿弥です。
 例え20分でも毎日弾き続けることが大切です。
 あと、筆者の個人的な経験ですが、どんなに爪の生え際が上に来ていても、左手の爪は0,5mm位余裕を残して切った方が宜しいです。

2013-06-11

573 スペインで猫の介護 11-06-2013(火) 

 2週間ほど前から日本語情報センターに住み着いている7匹の猫の内の一匹頭デカイの様子がオカシイ。砂の上に頻繁に座ってもほとんど尿が出ない。
 11年前尿管結石で猫一匹死なせている筆者はすぐにピ~ンと来ましたので、すぐに獣医さんに行きました。
 相当な重症で首輪をハメられ、点滴を打たれて入院。
 直ぐ退院はしましたが、毎日スポイドで柔らかい食事(結石を溶かす薬入り)と水。垂れ流しなので、まず、湯を沸かし温かいタオルで体を拭いてやり、キッチンペーパーで乾かす。これを毎日3回。

 それ故、私はあなたに誠実を尽くし続けた。-----或る昔の偉い人

 いや~、堪らんですね。介護に疲れて親を絞め殺す子供の気持ちが少しは分かった様な気がしました。動物なら可愛いですが、人間様は面倒見てもらいながらブツブツ文句抜かしますからね。
 それでも先週金曜日抜糸。今では食欲もすっかり戻り、後は2、3日待って首輪を外すだけです。

556 左手の指の爪の生え際がかなり上で弦が押さえられないからギターや~めた(3) 11-06-2013(火)

 弦を押さえる際、弦を押さえた指を僅かに左(ヘッド方向:筆者の場合)か右(ブリッジ方向)に傾け、指の先端ではなく、先端の横辺りで押さえること、そうこうしている内に懸案の爪の指先との分かれ際が下がって来ます。もちろん、練習したからです。こうなると光明が見えて来ます。
 ところで、爪先は良く見ると指との別れ際の曲線の下に薄っすらと白っぽい平行の曲線が見えます。筆者はそうですが、読者の爪の生え際とそのすぐ下1mmほどもそうなっていますか?
 生まれつき左手の指の爪の生え際がかなり上に来ているが故に弦を上から押さえる際、指先より爪が先に弦に当ってしまい極めて不安定にしか押さえることが出来ないので、一見ギターには向いてない指先と爪だと思っている人が練習して爪の生え際が下がって来るのはいいのですが、生え際が下がって来て、この内側の白っぽい平行の曲線まで達すると痛み始めます。爪切りで思わずやってしまった深爪状態と言えば分かり易いでしょうか?
 これを2、3回経験して痛い思いをすれば、4回目からはそうなる前の段階で目で見て指先の力を加減することが出来ます。つまり、下がって来た爪の指先との分かれ際がその下の白っぽい平行線に達するかどうか肉眼で確認すると言うことです。
 そうこうしている内に爪の指先との分かれ際もその下の白っぽい平行線も全体的に下がって来るのが分かります。こうなるとしめたものです。

2013-06-04

572 スペインのサッカーファンよりタチの悪いアルゼンチンの気違いファン 04-06-2013(火) 

 先週土曜日でスペインサッカー一部リーグ終了。
 かどうかは知りませんが、そこで、先週のスペインの新聞に載った5月21日のアルゼンチン発のスポーツニュース。以前豚の頭をフィールドに投げ入れたバカがいましたが、今回は自らのチームの敗戦に頭に来たファンが投げ入れたのは何と自らの入歯!? 余程怒り心頭だったんでしょうね。


 隠れているのは必ず現れるためであり、覆い隠されているのは明らかにされるためです。-----或る昔の偉い人

 人間の隠れた本性は何かの折に垣間見えるものかも知れませんが、それがスポーツの試合で、しかもこんな形で垣間見えるどころか丸出しの入歯でガッツポーズで怒鳴り散らすなら、スポーツマンシップも減ったくれもありません。
 ただ、豚の頭なら計画的犯行ですが、自らの入歯なら発作的決断だったのでしょう。まだ赦せるかも知れませんね。アホには違いありませんけど・・・。