2012-07-31

531 スペインでもブーフーウー 31-07-2012(火)

先日新しいフラメンコ会場がグラナダ市内にオープンし、ちょうど夏休みで遊びに来ていたフラメンコダンサーの高橋英子先生と一緒に招待されて見に行きました。
 名前はAnfiteatro。半円形劇場、アンフィーシアターですね。グラナダ市会議場の屋上にあり、夏ですからもちろん野外です。夏はほとんど雨が降らない南スペインの気候を勘定しての興行です。
 開演は22:00。確かに夏場この時間に暗くなるスペインですが、外人旅行者に来て欲しければ21:30でもいいんじゃないのかと思いながら22:30を回っても開演せずスペインらしさを醸し出す。
 やっと知り合いのギタリストが楽屋から入って来るのが見えたと思ったら、照明の舞台装置が大音響と共に落下。こうなると醸し出すどころかスペインらしさ丸出し。
 確かに当日風はありましたが、どう見てもごく軽く吹いていた心地良い風が、その時だけ若干強く吹き抜けたかなと思うほどの風に過ぎなかったのですが、舞台裏を隠すために両側に張っていたカーテンに風を受けたのでしょう。仮設照明装置も煽られてガチャーン!?
 筆者も高橋英子先生もまさかあれ位の風でと言うのが第一声。舞台に誰もいなかったのが不幸中の幸いでした。

 塔を築こうとする時、まず座って完成に十分な金があるかどうかその費用を計算しない者がいるでしょうか。基礎を築いただけで完成出来なければ、見ていた人は皆嘲笑って『この人は建て始めはしたものの完成出来なかった。』と言うでしょう。-----或る昔の偉い人

 第二声はそう言やぁブーフーウーにもこんな場面なかったけ? あれは風が吹いたんでしたっけ、狼が息を吹きかけたんでしたっけ? もう覚えていませんが・・・。
 アメリカ人団体がいた様でしたのでドタキャンする訳にもいかず、遅くなってもショーは開催したのでしょうが、これは時間がかかりそうだと筆者も高橋英子先生もあっさり退散したのが23時頃。
 踊り手もギタリストも一流所を集めてやる気は感じられましたが、充実したソフトもハードがしっかりしていなければ機能しないのはフラメンコも同じだと学んだ夏の夜の出来事でした。
 しかも、あれは会場使用料もかなり高いはずです。それにギャラに宣伝費にあれやこれや・・・。健闘を期待します。 

505 クラシックギター普及せず( 6) 31-07-2012(火)

 まず、クラシックギターはクラシック音楽しか弾いてはいけないものだと言うこの固定概念に柔軟性を持たせて、ギターを弾かない人にも取っ付き易い印象を与えることです(先週のコルムナ)。
 そのためには・・・と言われても中々難しい問題です。クラシックギターでも現代音楽、映画音楽、ポピュラ-、民謡、童謡、歌謡曲何でもありの柔軟な発想に転換すれば生徒も取っ付き易いとは既に書いて来たところですが・・・。
 さて、お堅いクラシックギターなる印象は如何にも日本人的な捕らえ方と言えなくもありません。クラシックギターを教える先生もクラシックギターを習う生徒側もです。
 せっかくのスペインギター週間コルムナですので、面白くないことはあっさり辞めてしまう逆転の発想も踏まえて、スペイン的な発想でコルムナしてみましょう。

2012-07-23

530 昔は良かった 24-07-2012(火)

これは20日前の新聞に載った何年か前のスペイン王家の写真です。
 昔はハプスブルグ家だったスペイン王家例:カール大帝は神聖ローマ帝国皇帝としてカール5世&スペイン国王としてカルロス1世*同一人物もナポレオン戦争以来フランスのブルボン王家。ブルボンとは決して日本のお菓子メーカーの名前ではないのです。
 中央左と右が国王と王妃。左端で女の子を抱いているのが皇太子、その横が嫁はん。王妃の右が長女、その横の黒いシャツが次女。そして、王妃と長女の後ろが既に離婚した長女の元旦那。国王の真後ろが王室の権威を傘に違法ビジネスで私服を肥やしまくってバレた黒い霧事件で、現在スペインで一番注目を集める被告の次女の旦那。
 ところで、この写真は3枚ある中の1枚目ですね。3を押して見て下さい。赤いのが先ほど見たスペイン王妃で右端が国王。そして、中央には何とチャールズ皇太子とダイアナと王子達。

 知恵の正しいことはその行いが証明する。-----或る昔の偉い人

 職業に貴賎なし。こんなことばがありますが、権威失墜と或る昔の偉い人のことばもまた貴賎富貴を問わない様です。
 

504 クラシックギター普及せず( 5) 24-07-2012(火)

まず、クラシックギターはクラシック音楽しか弾いてはいけないものだと言うこの固定概念に柔軟性を持たせて、ギターを弾かない人にも取っ付き易い印象を与えることです。
 それにはまずクラシックギター教室よりも単にギター教室の方がいいかも知れませんが、こちらスペインではギター教室やレッスンと言うとキュイーン、ギョイーンのエレキギターを教えるところだと、少なくとも青少年はそう捉えていますので、これはちょっと厄介ですね。日本ではどうでしょうか?
 そして、先週&先々週とコルムナした様に現代音楽、映画音楽、ポピュラ-、民謡、童謡、歌謡曲、ある意味何でもありで教えた方が教えられる方もやる気になるのではないかと思います。もちろん、手にしているのはクラシックギターです。
 とにかく、習い事の基本は面白いことです。面白くなければ習い事は続きません。面白くなければ何事も、クラシックギターも普及するはずがありません。
 それにはまず、面白くないことを辞めてしまうのも逆転の発想です。


2012-07-16

529 重ね重ね飽きん奴らじゃ 17-07-2012(火)

 20個まとめて全部色を間違えたギターケースメーカーのおっさん(先週のコルムナ)。
  後から良く見たらショルダーベルトも20本まとめて忘れてやがる!?
  忘れた~!! 後から郵送するから。前回みたいにか? 
 
2回続けて忘れるなよ、おっさん!? 
  2回続けて気合が入ってないわい、ほんまに。

 
  知恵の正しいことはその行いが証明する。-----或る昔の偉い人

  忘れるからには徹底的に・・・。これも情熱のスペインか!?
 笑って赦して~♪♪ 昔和田アキ子のこんな歌が流行ったよな。おっさんのおかげで思い出しちまった!? 

503 クラシックギター普及せず( 4) 17-07-2011(火)

 クラシックギターと言うと、何か古めかしいお堅い曲しか弾いてはいけない様な第一印象を与えてはいないでしょうか3?
 確かにバッハの曲なら重厚な音のいわゆる典型的なクラシックギターでしょうが、同様に、乾いた音質が売りのフラメンコギターもフラメンコだけしか弾いてはいけないのではなく、サンバやボサノバなど軽快なノリの音楽にはむしろフラメンコギタ-の方が魅力を発揮するとさえ言えます。
 まず発想を柔軟にしてクラシックギタ-はクラシック音楽だけ、フラメンコギタ-もフラメンコだけではなく、基本的には何を弾いても良いのだと頭を切り替えなければ、クラシックギターは先入観の犠牲になって時代に取り残されてしまうかも知れません。
 現状の様にごく限られた一部の愛好者ではなく、もっとクラシックギターが社会的に広まるための話です。実際上手い人がクラシックギターで演歌、民謡、歌謡曲など弾けば上手くない訳がありません。
 そのためにも村治佳織の様なスーパースターが出て来るのはクラシックギターにとって大変良いことですね。

2012-07-09

528 飽きん奴らじゃ 10-07-2012(火)

 筆者は職業柄ギターケースを仕入れます。ギターを売っていればケースは要ります。
 そこで2ヶ月前にいつものケース屋(メーカー)に頼んでおいた20ケースが出来上がって来たとの知らせが先週金曜日。
 総て茶色の注文が総て黒!? しかも、ちゃんと注文の際の茶色の控えが残っている!?
  
忘れた~!!

知恵の正しいことはその行いが証明する。-----或る昔の偉い人
 
 
20個まとめて全部間違えるところがスペイン人らしくてゆかしくも飽きん奴らじゃ、お前らホントに。
 ま、結婚の誓いも忘れた~!!みたいな奴らがわんさかいるお国柄なので後は皆以下同文。
 
人の行いが証明するのは何も知恵の正しいことだけじゃないのは万国共通ですね。

502 クラシックギター普及せず(3) 10-07-2011(火)


 先週はスペインのクラシックギターの現状を見ましたが、日本ではどうでしょう?
 クラシックギターと言えば眠くなる様なクラシック音楽しか弾いてはいけないお堅い楽器だとの印象を聞く人に与えていると思いますが、読者はどうでしょう?
 人生少なからぬ物事が第一印象で決まってしまうとすれば、筆者は常々この名称が第一印象となってクラシックギターの普及を妨げていると思っています
 
誰がいつ頃命名したかは知りませんが
クラシックギターのクラシックとは必ずしもクラシック音楽のクラシックではなく、伝統的なクラシカルな、そして、フォ-クやエレキの様に比較的新しいギタ-ではなく昔からあるギタ-だからクラシックギターと呼ぶのだと私は解釈しています。ピアノが昔からある伝統的な、クラシカルな楽器であると同じです
 
そのピアノでクラシック音楽しか弾いてはいけない規則はない様に、
21世紀のクラシックギタ-でもピアノ同様現代音楽映画音楽、ポピュラ-、民謡、童謡、歌謡曲など何でも弾いて良いのです

2012-07-02

527 もうちょっと頑張れやイタリア 03-07-2012(火)

 サッカーユーロカップはさながら地中海ぐうたらクラブ最強決定戦の如く、金融危機で首が回らず、近々ドイツから大枚貸してもらう同士のスペインとイタリアの対決となりました。ドイツ人が一番頭に来ていたかも知れません。
 結果はサッカーなんかどうでもいい筆者でさえ、決勝ならもうちょっと手に汗握る僅差の試合せんかいと思うほど4-0でスペインの圧勝で拍子抜け!? サッカーのバカ騒ぎが終った今週からが予算削減に増税ラッシュの正念場じゃないのか、と思っていたら後25日でロンドンオリンピック。その後、息も吐かせずすぐに8月末からスペインサッカーリーグ開幕。
 スポーツはその本質を捉え間違えれば現実逃避の新興宗教になってしまうかも知れないのはアイドルや芸能人と同じかも知れません。アイドル(偶像)とは言い当て妙ですが・・・。

嘘は花は咲かせるが実は成らせない。-----或る昔の偉い人

いや、自らの現実を踏まえてスポーツや歌謡曲に夢中になるなら現実に戻れますが、踏まえるべき自らの現実が他人主演のスポーツや歌謡ショーなら現実逃避どころか重度の夢遊病者かも知れません。
 他人の真実から学ぶのも人生かも知れませんが、他人の真実をそのまま薄っぺらく拝借して、泥酔して醒めて気付く何も実のない自分・・・。いや、気付かず酔い続けるためのスポーツ連続波状攻勢か!? 日本も今から高校野球にオリンピック。参加することに意義がある、なんちゅうのはもう古いんでしょうかね?

501 クラシックギター普及せず(2) 03-07-2011(火)


スペイン語でクラシックギター(guitarra clásica)とは何を意味するのか? まず、ごく微量のクラシックギターを習っている人以外は意味がはっきり分かっていないのがスペイン市民の現状です。とは言え、日本でも音楽に全く興味がない人はそうでしょうから、これはまず普通のことでしょう。
筆者は31年前に地元の小学校の音楽の授業に顔を出したことがありますが、まず先生が楽譜が読めなかったですね!? 後は推して知るべし。
それでは少しは音楽に興味のあるスペイン人にとってクラシックギターとは何でしょうか?
フラメンコギターじゃないギター!?
  極めて曖昧ですが、これが正直なところでしょう。それだけクラシックギター自体がスペイン社会で曖昧でもあることの証拠でもあるのでしょうし、何よりギターとはフラメンコの踊りと唄の伴奏のフラメンコギターだと言う印象が強く(お国柄ですね)、いわゆるクラシックギターはスペインでは極めて影が薄いと言えます。
確かに、これでは普及しそうにありませんスペインでのクラシックギターです。