2011-06-27

476 国際誘拐犯にハーグ条約 28-06-2011(火)

 日本がハーグ条約に加盟する様です。
 日本語情報センターには日本人旅行者がやって来ますが、圧倒的に女性が多く、単に旅行者のみならず、スペイン語を習いに短期留学に来る若い日本人女性も結構います。もっとも、そのほとんどは日本でOLが嫌になって留学に名を借りた現実逃避の若い女性が圧倒的です。動機が面白おかしく羽を伸ばすことだけですから、真面目に勉強するはずがありません。勉強する気なら週末毎にどこの白い村に行きたいとか、筆者に訊きに来たりはしないでしょう。第一、日本でスペイン語をかじったこともないのに、急に現地スペインのアカデミア(アカデミー)の短期集中コースに入ったって、随いて行けないのは明白ですし、ましてや、最初から遊び半分なのですから随いて行く気もないと見受けます。
 そして、遊び半分ついでに類は友を呼べば、寄って来るのは同類項の余り考えない現地の男。後は愛情と発情期を取り違えて結婚して、5年持たずに離婚するお決まりの電車道。
 グラナダに筆者より滞在の長い、もうじき引退の日本人写真家のおじさんがいます。ほとんどの市内在住の日本人がパスポートの更新(婚姻届&離婚届も!?)などで写真を依頼しますので、ある意味町中の噂話を良く知っているタバコ屋のお婆さんみたいなものですが、最近の国際結婚は8割離婚だそうです。
 愛情ではなく、発情期なのですから、醒めたとたん興醒めです。宴の後にその辺に酒のビンが転がっている風景を思い浮かべれば当らずとも遠からずですが、子供がいれば遠からずどころか最低最悪の愛憎劇が始まったに過ぎません。そのための今回のハーグ条約な訳ですが・・・。
 興醒めの日本人女性が子供を連れて逃げる様に帰国。ところが、EUと日本の間にこの種の国際協定がないので、スペイン人やEUの父親は今まで打つ手がなかったのですが、日本がハーグ条約に加盟すれば、今後は子供を連れ去った日本人母親を国際誘拐犯として指名手配出来ます。

 人は蒔いたものを刈り取る。-----或る昔の偉い人

 仮にハーグ条約がなかったとしても、軽薄な国際出戻り母親だけの母子家庭。いかなる理由があろうとも片親だけの家庭は子供にとって常に不幸ですし、ハーフの子供だけ連れて帰って来たと近所の評判になり、外人みたいな顔をしていると学校では虐められ、母親本人も家計を賄うために働かなければならず、コブ付きで再婚は出来ず、所詮は敗戦処理の後始末協定に過ぎないハーグ条約とて傷口に酢を塗り込む両刃の剣に終わる可能性大です。
 留学のみならず、青年海外協力隊やワーキングホリデーも異口同音。大半は同類項の若い日本人女性じゃないですか? ハーグ条約のお世話にならずに単身帰国した幸運な女性も、結局帰国の翌日からまた仕事探しの現実が待っているだけの話し。それなら、日本で腰を据えて地道に仕事に励む方が遥かに全うな人生のはずです。
 確かに人生は少年よ大志を抱けなのですが、日本から留学の名目で逃げて羽を伸ばすのは大志を抱くとは言わないはず。余計な仕事が増える日本大使館領事館もいい迷惑でしょう。
 人は蒔いたものを文字通り刈り取る。人生唯それだけのことです。海外まで行って人生わざわざ複雑にすることもないでしょう。一番可哀想なのは子供です。 
 8割離婚するなら、最初から2割だけ結婚すりゃあいいんですよ。  

450 大したギターじゃない塗装(1) 28-06-2011(火)

 高橋尚子選手ならTシャツに短パンかセーターにトレパンか位見れば分かりますが、ギターの塗装を一見して見分けるのは容易ではありません。
 そこで今週はギターの塗装を比較的容易に一見して見分ける甚だ大雑把な方法をコルムナしてみましょう。
 ギターの竿(ネック)と側面板の接合部を良く見て下さい。フレットで言えば12フレットの位置です。表面板や裏板や側面板やヘッドを何となく見ただけでは塗料の厚みなど分からないの人間の視覚です。それは平坦だからです。
 平坦部を見ても分かるものではありませんが、角度の或る部分なら塗料が溜まりますので、これなら注意して見れば分かります。読者のギターの竿(ネック)と側面板の接合部を良く見て下さい。こんなとこ注意して見るのは買って初めてだとか言う人も結構いるのではないでしょうか? それだけギターの塗装は考えてもみないテーマだと言うことですが・・・。
 スケートリンクの端に凍り付く水の様に丸みを帯びて塗料が溜まっていませんか? と言うことは、一見そうは見えない他の箇所にもその厚さの塗料が施してあることになります。もし、読者のギターの塗装がそうであれば、少なくとも塗装に関しては大したギターではないことになります。セーターにトレパンを着た高橋直子選手みたいなその分厚い塗装を落とせば鳴りが遥かに良くなるのですがね・・・。
 あと、この部分ほどではありませんが、ブリッジ周辺も注意して見れば塗料は溜まりますね。

2011-06-20

475 ミスジャッジで1リーグ昇格おめでとうグラナダCF 21-06-2011(火)

 筆者の地元グラナダのサッカーチームは万年2リーグB。1リーグ>2リーグA>2リーグBの順ですから、実質3リーグの地方リーグ。しかも財政難でチーム消滅も公然と囁かれたのがまるで嘘の様に昨年2リーグBから2リーグAに昇格。
 今年2リーグA初年を3位で終え(1&2位は自動昇格)、4位チームとホーム・アウェイで1リーグ昇格決定戦2連戦。水曜日グラナダ市スタジアムでの第1戦は0-0で引き分け、先週土曜日相手チームの本拠地での第2戦は21:00キックオフ。
 グラナダが前半29分先制。対戦相手のElche(エルチェ)は36分ゴールと思いきやオフサイドですぐ審判が取り消し。ところが、ビデオではミスジャッジ。その後Elcheは後半81分遂に1点返すも、試合はこのまま1-1で終了。アウェイでの得点が2点と見なされるルールでグラナダが勝ち、2年連続の昇格で35年ぶりに1リーグへ。
 興奮し過ぎて試合終了前に退場となったグラナダの監督はロッカールームで跪いて祈っていたとか!? 苦しい時だけの神頼みは万国共通の心理らしいですね。
 ところが、収まらないのはミスジャッジでこれまた20何年ぶりの1リーグ復帰を阻まれたElche。勝敗のみならず、1リーグと2リーグではテレビ放映料など経済面でも雲泥の差。試合終了と同時にファンがグラナダの選手を殴って蹴って唾を吐き掛け様とグランドに乱入。グラナダの監督選手達は機動隊に守られながらも喜びの退場。 

 人に思慮があれば怒りを遅くする。その人の光栄はそむきを赦すことである。-----或る昔の偉い人

 と言う訳で、来シーズン(とは言え例年通りなら8月末)からグラナダCF(Culb de Futbol)は何と畏れ多くもReal MadridやBarcelonaと同じスペイン1部リーグで戦うことになりました。Real MadridやBarcelonaがグラナダにやって来ます。熱心なファンなら日本からも観に来そうですね。まずはこてんぱんにやられなければ善しとしましょう。 
 結果はともかく、青少年に悪影響ではなく、夢を与える様な試合をしてもらいたいものです。

449 ギターの塗装がどうかしたのか? 21-06-2011(火)

 ギターの塗装と言われれば、おそらくほとんどの愛好家はそうがどうかしたのか、としか思わないはずです(先週のコルムナ)。
 かつての筆者もそうでしたが、塗装どうこう言う前に、ギターの塗装についてどうこう言う発想自体がないので、ギターの塗装についてなど愛好家仲間内で話題に上る訳がないと言った方が当っています。唯一話題に成り得るとすれば、見映えに拘る日本人の観点から見たギターの色や光沢や艶消しなど、純粋に外見に関する見解で、まさか、塗装がギターの音を左右する、しかも、かなり左右する要因の一つだとは誰も夢にも思っていない訳です。
 しかし、予想に反して塗装が音を極めて左右するのはどんな楽器でも同じでしょう。金管楽器さえそうだとトランペットをやったことのある人に言われたことがあります。だとすれば、木管楽器、木製楽器ならなおさらです。
 ギター愛好家の皆さん、まず、ギターの塗装は音量音質に大いに関係があることを認識して下さい。塗装は音を生かしもし、ブレーキを掛けもします。

2011-06-13

474 ユダヤ人とスペイン人 14-06-2011(火)

 今週はスペインの話題ではありませんが、スペインのニュースにも出た去る10日イスラエルのテルアビブでの数万人規模のオカマパレード。テルアビブは中東のオカマのメッカで毎年の恒例行事だそうです!? 日本語でもありましたのでご紹介しておきましょう。
 確かにユダヤ人はノーベル賞受賞者が世界一多い裕福で頭のいい民族なのですが、人間の罪深さに民族やIQの違いなどないことを、残念ながらユダヤ人自身が証明してお釣までくれるのですから世も末です。
 さて、今回はユダヤ人とスペイン人の血縁関係についてコルムナしましょう。
 スペイン人の苗字は日本人にも馴染みのあるGonzalez(ゴンザレス)に代表される様に、最後がzかezで終わるものが圧倒的に多いのですが、これが何とユダヤ系とのことです。Martinez、Gomez、Moralez、Suarezなど、まだまだあります。この様な苗字の親戚が一人もいないスペイン人などいないのではないか思うほど一般的です。と言うことはほぼ総てのスペイン人は例え一滴でもユダヤ人の血を引いていることになります。
 と意見する、ちょっと分かっているスペイン人は多いですね。と考えれば、それがスペインだけとは極めて考え難いことです。つまり、ユダヤ人はヨーロッパ全域に離散して行ったと言うことになりそうです。日本までもと考える人もいますが、あながちではないでしょう。
 いつか? 紀元前アッシリアに滅ぼされた北イスラエル王国とバビロンに滅ぼされた南ユダ王国、そして、紀元70年ローマ帝国に滅ぼされたユダヤ属州の時に世界中に離散して行ったのでしょう。
 話せばキリがありませんが、1492年3月31日スペインユダヤ人は家財没収国外追放(1月2日アルハンブラ宮殿落城&スペインの国家統一)。1992年バルセローナオリンピック前にスペイン政府はイスラエルのシモン・ペレス外務大臣を国会に招いて500年ぶりに公式謝罪。ただし、盗った物は返さず!?

 自然自体がそう教えてはいないでしょうか。-----或る昔の偉い人

 日本はどうでしょう? オカマっぽい冗談が段々本気モードで市民権を得てはいませんか? 
 もっとも、スペインでは文字通り市民権を得て、数年前から同性婚が合法化されています。オカマ~と言った方が名誉毀損なのです。イスラエルはまだ合法化までは行っていませんが、これを見た限り実質合法と同じですね。
 自然自体から無言の教えを受ける・・・。そんな時代はもう終わったんでしょうかね?
 

448 高橋尚子選手とバッタリ 14-06-2011(火)

 筆者は1999年南スペインのセビージャ国際陸上で日本のテレビ局の仕事に行き、スタッフとサンタクルス街を散歩中に、これまた散歩中の高橋尚子選手とバッタリ出会ったことがあります。北朝鮮の何とか言う選手が優勝して『将軍様マンセー』とか言っていた大会です。
 結局高橋尚子選手は故障で走りませんでしたが、どこの女子高生かと思うほど小柄で子供っぽかったですね。
 その高橋尚子選手が何年か後、シドニー五輪で金メダルの様子をこちらのテレビで見ていた筆者は感慨深いものがありました。仕事自体は実は浅利純子選手の取材だったのですが!?
 その高橋尚子選手がセーターにトレパンで金メダルは取れたでしょうか? 短パンにTシャツだからこその快走だったはずです。
 ただし、もしコケたらセーターにトレパンの方が怪我は少なくて済みます。
 ギターも同じです。塗装が厚ければぶつけても頑丈ですが、音の出が悪くなります。塗装が薄ければ音の出が良くなり、ちょっとしたことですぐにキズが付きます。
 しかし、ギターはあくまで音を出すのが目的だとすれば、前者は素人受けし、後者は玄人受けします。

2011-06-06

473 新婚旅行で命と自由 07-06-2011(火)

 昔からの読者はご存知かも知れませんが、筆者は中南米の街の孤児救済機関Vida y Libertad(命と自由:日本語訳)に長年毎月寄付して来ました。電話で時折所長さんや事務所の皆さんと話しますが、まだ行ったことはありませんでしたので、新婚旅行で初めてBarcelonaの事務所を訪ねることにしました。
 所長のFrancisco Javierさん(2段目左&3段目が奥さんのMarlenさん)は筆者と同い年と知っていましたが、かなりハゲているのはこちらの人でこの歳ならまあ当り前。
 所長とは言え利益度外視の弱者救済財団(2010年からカタルーニャ地方自治政府公認財団に昇格)。家族を養うための仕事は何と警察官。日中の財団オフィスは奥さんとボランティアのおばはん2人。筆者はそれまで公務員としか聞いていませんでしたので、警察官とは一瞬びっくりしましたが、法科を専攻して、本当は弁護士になりたかったそうです。
 最近非番の時には高齢のお父さんを病院に連れて行くことも多いそうです。こうした家族の問題は世界共通ですね。 

 正しい人は人に与えて惜しまない。-----或る昔の偉い人

 やはり人に与えて惜しまない高潔な人柄でしょうか、新婚旅行の筆者と嫁はんを無理して結構いいレストランンに招待してくれました。無理してと言うのは感じましたので、筆者も早速5月末の寄付はいつもの2倍しておきました。こう言うお互いの誠意に基づいたもらったらお返しなら人生大いに結構じゃないですか。
 その他色々話を聞きましたが、筆者がこの10年間寄付して来た甲斐があったことを身をもって証明してくれた所長さんの人柄でもありました。

447 アンドレス・セゴビアもフラメンコ 07-06-2011(火)

 新婚旅行から戻ったグラナダに、先週先輩の吉川二郎さんがやって来て、その辺でコンサートして帰って行きました。
 滞在中故マヌエル・カーノ先生の息子、午前中医者で昼からギタリストのホセ・マヌエル・カーノを交えて皆で夕食。先週先々週とコルムナした20世紀最高のクラシックギタリスト、アンドレス・セゴビアについて、筆者が訊きもしないのに面白いことを言っていましたのでご紹介しましょう。
 アンドレス・セゴビアぺぺ・ロメロもフラメンコギター的なタッチだそうです。
 どうも日本のクラシックギター業界はきれいな音のためにはタッチは弱い方がいいみたいなタッチの弱い、音の小さな一般愛好家が多過ぎます(もちろんプロは音はでかい)。これではせっかく高価なギターを弾いても、大枚はたいて買ったベンツを市内40kmで安全運転するみたいなものです。
 失敗を恐れず、もっとダイナミックにアンドレス・セゴビアやぺぺ・ロメロ(元々フラメンコギター出身:なるほどフラメンコも弾ける筈です)の様な大きな音で弾けばいいんですよ、アンドレス・セゴビアやぺぺ・ロメロの様に力を抜いて!?
 故マヌエル・カーノ先生は1959年アンドレス・セゴビアと会い、独奏フラメンコギターで頑張る様に言われたそうです。この時の記念写真は先生のお宅のサロンに今でも飾ってあります。