2010-09-27

440 禁止なら作りゃいいのだ 28-09-2010(火)

 昨日の地元新聞によれば、グラナダ県でマリファナの栽培が結構摘発されているそうです。何故か?
 良質のマリファナなら20茎で一家族が楽に一年暮らせるから!? 副見出しのCon 20 buenas matas vive una familia entera todo un añoとはそう言う意味です。
 しかし、いくら儲かるからと言って、この筋の知識とマ-ケッティングなしでは誰でも思い付くことじゃないですよね。需要と供給がハイレベルで存在するからこそ、この極めて低俗な社会現象だと言うことなのでしょう。
 それでも、警察が摘発し様とするだけスペインはまだましかも知れません。オランダでは既に合法です。麻薬のことです。オランダに行った旅行者の話では、普通の飲み屋に飲物と一緒にマリファナ、コカインなどの麻薬のメニュ-が置いてある!? 複数から聞きましたので、冗談ではなく本当の話です。スペインも近い将来そうなって来ると筆者は予想します。
 禁止するから犯罪が増えるんだから、いっそのこと合法化すればいい。こんなことマジで言うスペインの政治家は以前からいます。実は本人はマジで言っていなくても、今後有権者に薬中人口が爆発的に増加して行くのは明らかだと見越せば、投票してもらうためにマジで政党ぐるみで言い出したとしても何の不思議もありません。現に4年前、オカマの有権者が相当数に上るのを見越した当時の野党社会党(PSOE)はオカマ同士の結婚合法化を公約にして見事当選現在第一党!? 気違いついでに遠くない将来スペインで麻薬が合法化されても何の不思議もありません。その前に明日9/29のゼネスト(理由はギリシャと同じ)で天罰が下るかも知れませんが。

 自分の畑を耕す者は食料に飽き足り、虚しいものを追い求める者は貧しさに飽きる。-----或る昔の偉い人
  
 いくら自分の畑を耕す者は食料に飽き足りるとは言え、マリファナの畑!? これをマジでやる奴がいる、客がいる・・・。スペインはもう滅茶苦茶です。
 人間話せば分かると言うのは話を聞けば分かる連中のこと。薬で頭逝かれた連中じゃ何言っても無駄です。それを民主主義の横車で合法化されたんじゃ堪りません。
 読者が親なら、自らの幼い嬰児が口に持って行く物には気を配るでしょうが、部屋の中に危険物はないと思えば、子供はそんなもんだとばかりに放っておくかも知れません。しかし、コンセントに指を突っ込むのを見たらどうするでしょう? 確かに同様に子供のやりそうなことですが、急いで手を跳ね除けて、二度と近づかない様に叱りつけるでしょう?
 前者も後者も子供のやりそうなことと言う共通項がありますが、前者は無邪気で、後者は無邪気にも死に至ります。
 人生犯してやり直しの利く過ちと修正不可能な過ちがあります。未婚の母、おかしな投資、そして、麻薬・・・。
 一体どんな畑で何を栽培しているのか・・・。確かに人生はこんな風にも例えられるでしょう・・・か!?

414 メ-カ-の名前で困惑ギタ-かな:④ラベルとは違う製作所の正真正銘スペインギタ-(1) 28-09-2010(火)

 メ-カ-の名前で困惑ギタ-かなシリ-ズは以下の大きな流れで①②③とコルムナして来ました。今週から最後の④で先に進むためにも今までの流れを掴んで下さい。

 (序章) コルムナ375~377
 ①誠意ある個人製作家の場合(同379&380)
 ②影武者ギタ-の場合(同381~397)
 ③中国製スペインギタ-(同398~413)

 ①手工ギタ- ②仮そめにも手工ギタ- ③はちんけな中国製スペインギタ- 日本での小売価格は・・・。

 ①最低100万円から ②名工のラベルなら影武者ギタ-でも最低100万円から ③およそ15万円以下のスペインギタ-

 ③の15万円は以前事情通から聞いた額ですので、今は上がっているかも知れませんが、とりあえず15万円と言うことにしておけば、日本で売られている空白の15万円以上~100万円以下のスペインギタ-の出所は一体どこなのかと言う素朴な疑問が湧いて来ます。
 来週からコルムナして行きましょう。

2010-09-20

439 朝飯前の反対 21-09-2010(火)

 先週土曜日、いつもの中華料理屋で遅い夕食。すぐ横でス-パ-をやっている中国人オ-ナ-(レストランの方は弟経営)がやって来て少し世間話になりました。一昔前まで華僑と言えば中華料理でしたが、今は結構この手の中国人経営のス-パ-がスペイン中にあります。日本で言う100円ショップの雑貨商などかなり田舎にもあり、皆中国から直輸入の激安製品で地元商店を潰しています。逞しい連中です。
 景気はどや? あかんわ。と日本人と中国人がスペイン語で会話する光景は読者からすれば一種異様か!?
 この不景気はもう数年は続くんじゃないか。いや、スペイン人は働きたない言うのが根底にあるから、こりゃもっと続くぞ。そうすると何故か朝飯の話。大体中国じゃ皆自分の家で朝飯食うてから職場行って仕事すんねん。どこのアホが出勤してから朝飯食いに行くねん。確かに、こりゃ漫才じゃ。
 出勤してから朝飯食いに行く!? 読者は一体何のことか分かるでしょうか? 外人には意味不明ですが、スペインでは常識なのがこれ。皆出勤してタイムカ-ド押してから交代で外に朝飯食べに行く!? 上司も部下もこれを時間差でやるのでえこ贔屓はなし!?
 銀行やお役所の窓口でも同じこと。いないと思ったらその辺で朝飯食ってやがる!? 当然の権利なので人(客)のことなどどうでもいいのが特に公務員。仕事してもしなくても給料は一緒。だったらしないに越したことはないと心から思っているのですから、当然職場のすぐ横ではなく、散歩がてら少々遠くのCaféまで行って悠然と朝飯。筆者がいつも行くBarにも顔なじみの公務員のおっさんが3人。
 しかも、習慣とは恐ろしいもので、係り員は今朝食を取っております。しばらくお待ち下さいと言われた客の方も、ああそうですかと納得する!? 余程心が広いのか、程度が低いのか!?

 知恵の正しいことはその行いが証明する。-----或る昔の偉い人 

 ギリシャもですが、こんなんじゃ数年で終わる訳ないですね。銀行に金借りて何か買って転売して一攫千金を目指すのは働きたくない奴の国際的な習性ですが、国際経済危機ではなく、国際金融危機と言うのは、考えてみれば言い当て妙です。
 ただただ財を成したいがために海外に出て来る華僑の連中の言うことは、確かに経済については一理あることがあります。
 知恵ではなく、原因は単なる人間様の貪欲だったことがその行いで証明された今回の世界金融危機。市場介入して円を下げて経済だけいじくっても所詮は一時凌ぎ。朝飯の時間はともかく、人間性が改善されれば経済も良くなる。筆者はただただそれだけのことだと思います。
 仕事が始まってから朝飯なのだ(バカボンのパパ)。

413 メ-カ-の名前で困惑ギタ-かな:③中国製スペインギタ-総括(4) 21-09-2010(火)

 もし中国製スペインギタ-に肯定的側面があるとすれば、それは他の様々な製品同様ギタ-まで、そして、スペインギタ-まで中国人が作る様になったと言う、単なる客観的時代の流れに過ぎないでしょう。それ以上でもそれ以下でもありません。確かにこれが21世紀のスペインギタ-と中国製スペインギタ-の現実です。
 なるほど、あれもこれも中国製のご時世なんだからスペインギタ-もそうなって不思議はないだろう、でなきゃギタ-業界が回って行かんのじゃ。これがスペインを初め世界中のギタ-製作所の、そして、各国の輸入卸元、小売店の本音でしょう。
 しかし、回って行こうが行くまいが、筆者は長い物(蛇か!?)に巻かれる様には出来てないのです。スペインギタ-の定義とはスペインで製作されるギタ-のこと。決して中国人がスペインのギタ-メ-カ-の依頼で中国で作る中国製スペインギタ-のことではありません。
 特に有名スペインギタ-メ-カ-が率先してこれをやっているところが中国人の思う壺です。ブランド品のハンドバックなら東南アジアが生産地だろうが関係ない買物おばさんと同じレベルでスペインギタ-が利用される・・・。悲しい現実ですね。利用するのはもはやギタ-は売れて何ぼとしか思っていない有名スペインギタ-メ-カ-、中国人、日本の輸入元や小売店。利用されるのは100%中国製ギタ-を100%有名スペインギタ-メ-カ-のギタ-として掴まされる日本の消費者です。まさか読者もじゃないでしょうね?
 今後共筆者とレオ-ナはスペイン製のスペインギタ-のみ扱って行きます。

2010-09-13

438 今流行の・・・ 14-09-2010(火)

 一昨日イビサ島で25歳の旅行者がBalconing:バルコニングで死亡の新聞記事を読んだのは昨日のこと。
 これは明らかに新造語でPuentingの従兄弟らしい。Puentingは誰が言い始めたのかは知りませんが、スペイン語で橋のPuenteを英語の現在進行形にしたんでしょう。
 ご覧の様にPuentingは体にゴムを巻き付けてから谷底向って飛び降ります。確かに度胸は要るでしょう。
 ところが、新聞によれば数年前からこのイビサ島を初め、周囲のマジョルカ島など地中海のリゾ-ト地バレアレス諸島でスペイン人&外人旅行者の若者にこのBalconingが流行り出したそうです。
 こちらはゴムも何も巻き付けず、バルコニ-から隣の建物のバルコニ-へ、或いは下のプ-ルに飛ぶ込む!? 一週間前も別の25歳の若いのが死んでいるそうです。
 こうなると擬似自殺行為です。久し振りにこのことばを使いますが、私達は既に巨大な精神病院の中に住んでいるのかも知れません。

 この世と調子を合わせてはいけません。-----或る昔の偉い人

 確かにヨ-ロッパの一大リゾ-ト地と言えば聞こえはいいですが、イビサ島、マジョルカ島と言えばヒッピ-で有名なことに平行し、かなりモラルのない所でもあります。そして、それを売りにするほど輪を掛けて程度の低い所でもあります。マジョルカ島でショパンが転地療養で一時期を過ごしたことなど吐き溜めに鶴みたいな歴史です。
 もはや現代は何かがおかしいと言ったほのぼのとした時代ではありません。何かがどころか、人がその究極の愚かさを何の遠慮も無く白日の下に曝け出して自慢さえする殺伐とした時代です。だから若者の娯楽さえロシアン・ル-レットになってしまいます。特にこうした堕落が産業になっている地域社会ではそうだと言うことをこのニュ-スは物語っています。
 こんな連中と調子を合わせれば死なないまでも全治一生です。日本はどうでしょうか? 行くとこ行けばそうなっているでしょうが、まだ極めて少数なのでしょうか? そうかも知れません。しかし、同じ死に至る究極の愚かさの素の香りが世界中に既に色濃く漂っている21世紀初頭の末世の世の中です。嗅ぎ分けなければ調子を合わせられます。
 

412 メ-カ-の名前で困惑ギタ-かな:③中国製スペインギタ-総括(3) 14-09-2010(火)

 ごちゃごちゃコルムナして来ましたが、スペインギタ-の定義とはスペインで製作されるギタ-のこと。中国人がスペインのギタ-メ-カ-の依頼で中国で作る中国製スペインギタ-のことではありません。
 昨日日本でバイオリンを教えていると言う日本人旅行者がやって来ましたが、バイオリン業界も同じ傾向だそうです。しかし、この男性の言うには日本で売られているバイオリンには良く見ればMade in Chinaと書いてあるそうです。まだ人の心が残っている様ですが、有名無名スペインギタ-メ-カ-の中国製スペインギタ-に原産国表示はありません。
 今は何でも中国で作る時代、スペインギタ-もそうなっているだけの話じゃないか・・・。そうでしょうか? そんな諦めム-ドじゃ尖閣諸島まで持って行かれますよ。
 だからこそ筆者とスペインギター週間コルムナは何度でも言います。スペインギタ-の定義とはスペインで製作されるギタ-のこと。中国人がスペインのギタ-メ-カ-の依頼で中国で作る中国製スペインギタ-のことではありません。
 何で筆者がこんなことを力説しなきゃいかんのでしょうかね? 世の中狂っとります。次回で辞めにしましょう。

2010-09-06

437 ああ無情・・・ 07-09-2010(火)

 一昨日のスペインの新聞に誰かは知らねどけったいなおばはんの写真が・・・。手を挙げているので有名人だろうなとは思いましたが、思わず人間ガマ口を連想させる醜くたるんだ態度のデカそうな顔に野太い胴回り。スペイン人に限らず欧米人はどんな絶世の美人も中年になると皆こうなってしまいますので、その点では誰かは知らねど、その辺にいそうな普通の貫禄色気婆あの面持ち。
 ところが、写真の上の見出しの名前を見て筆者は今年一番の興醒め。先週土曜日のベネチア映画祭での記事だそうですが、これがあの大女優カトリ-ヌ・ドヌ-ブとは・・・。
 名前に気付く前は思わずケロッコデメタンの悪役のかえるを思い出したほどですから、いくら筆者よりもかなり年上とは言え、これはもう興醒めの極致ですね。
 今後は悪役に転向すれば晩節も俳優として新境地を見出せるかも知れないと思ったほどの変貌でした。

 あなた方は髪を編んだり金の飾りを付けたり着物を着飾るような外面的なものではなく、むしろ、柔和で穏やかな霊と言う朽ちることのない心の中の隠れた人柄を飾りにしなさい。-----或る昔の偉い人

 変貌ならともかく、人は皆最後は朽ちて行きます。
 価値観が朽ちて行くものか、朽ちることのないものか。人は究極のところ、この両極の価値観のいずれかに重きを置くかによってその人生の建て上げ方も違って来ます・・・が、崩れ方もだったりして!?

411 メ-カ-の名前で困惑ギタ-かな:③中国製スペインギタ-総括(2) 07-09-2010(火)

 しかし、悪いのは何も金に目聡い中国人だけではありません。
 同じく金に目聡い西側諸国もいい気になってバブルで値を吊り上げ、ここヨ-ロッパでは2年前のリ-マンショックで天井を衝き、去年ギリシャから化けの皮が剥がれ始め、次はスペインと言われているのがユ-ロバブルの大まかな流れです。金に目聡くバブルに酔い痴れたヨ-ロッパ人と西側のバブルがぽしゃって金が無いヨ-ロッパ人に安売り攻勢を掛けるビジネスチャンスを、ただただ自分達だけ儲かればいいと金に目聡く辛抱強く待っていた中国人と言う根底の図式が浮上して誰の目にも明らかになった今となってはもう中国人の思う壺です。
 バブル期には自分とこだけ価格を抑え様にも原材料費から上がって来るのですから、最終価格も上がっていかざるを得ない悪循環。それを悪循環とさえ気付くどころか泡銭に沸き返るユ-ロバブル。
 ところが、バブルが弾けてデフレ傾向だからと言って本当に下がるのは市民生活に直結する日常生活品や食料品のみ。後の業界はそう簡単に下がりゃしません。ギタ-も!?
 バブル期の税収がピタッとなくなった国や市町村は無理矢理こじつけて税金を上げざるを得ず、実際この7月からスペインは消費税16→18%に値上げ。ところが、怖くてその分最終価格に上乗せする訳にも行かず、自社が被って更に減収の悪循環。
 そこで、背に腹を変えて自社製から中国製に丸ごと鞍替えする企業が後を絶たないのはスペインギタ-業界だけの話ではありません。
 そして、それを必ずしも中堅ギタ-製作所が生き残りのためにやっているのではなく、世界的に名の通った有名スペインギタ-メ-カ-が率先してやっているからこそ、このところのコルムナのタイトル、メ-カ-の名前で困惑ギタ-かななのです。これこそ問題です。