2012-12-25

551  猫のクリスマスプレゼント 25-12-2012(火) 

 23日の話ですが・・・。猫をもらった訳じゃありません。日本語情報センターには既に猫7匹住み着いています。
 外出して帰って来て洗面所に入り、いつも通り櫛を手にとって髪を整えました。櫛はいつもの鏡の下の洗面台ではなく、右の別の所においてありました。
 そして、櫛を手にして頭を一撫で・・・して、ふと櫛の置いてあった所を見ると何故か黄色っぽい??
 まさか!! と思って櫛を臭ってみると猫のおしっこの臭い!! 当然頭も!!
 すぐに頭を洗おうと思ったとたん日本人旅行者がやって来て応対せねばならず(来なくていいのに)、咄嗟の判断でそこにおいてあった96度のアルコールを頭にかけその場を凌ぐ筆者であった(絶句)。
 早く帰れと思いつつ、やっと帰ってもらってすぐに頭を洗いました(もちろん石鹸で)。

 気違いは燃え木を死の矢として投げるが、隣人を欺きながら“ただ、戯れただけではないか”と言う者もそれと同じだ。-----或る昔の偉い人

 いや~、久々にやられましたね。猫は珍しいものを見るとこう言う反応をするのですが、確かにその場所はいつも櫛を置く場所ではありませんでした。
 ま、人間様みたいな悪気のある戯れではないので赦しましょう。 


スペインギター週間コルムナ 12/25分

一週間お休みします。

2012-12-18

550  スペインで世界初の犬質 18-12-2012(火) 

 もっとも世界初かどうかは定かではない・・・。
 事件は先週筆者の地元グラナダ市のすぐ隣町で起きたのだった。町内の女性の元に一本の電話が入る。
 犬は預かった。返して欲しければ300ユーロ用意しろ。引渡し場所は・・・。
 引渡し場所を張っていた私服の警官に犬ごと現行犯で御用。女性から聞いていた犬の描写が何よりの決め手となった・・・とか。

 しかし、高貴な人は高貴なことを計画し、高貴なことをいつもする。----- 或る昔の偉い

 ここまでしなければ金がないまでにスペイン市民は追い詰められているのか、それともとてつもない悪事を犯す度胸のない小悪党なのか・・・。
 南米コロンビアではバス丸ごと誘拐されて身代金。それに比べれば何と言う慎ましい、感動さえ呼ぶ犬の誘拐事件なのか?
 こうなると巨大な精神病院の中にいるが如き現代社会で筆者も混乱せざるを得ない。
 これが全国ニュースになったかどうか、それは定かではない。ただ、人に自慢出来る様な高貴な行いではないことだけは確かである。
 何より何の罪もない犬が無事だったのは愚行中の幸いである。愚や愚や汝を如何にせん・・・。

534 今度は1914年のくるみギター修復 18-12-2012(火)

 フランシスコ・アルバに復元してもらったスクラップ同然の1895年のJuan Moya(フアン・モージャ)のくるみ製ギターが予想を遥かに上回る音色に復活したことに気を良くした筆者は(前回までのコルムナ)、今後は筆者所蔵の1914年のSaturnino Rojas:サトゥルニーノ・ロッハスのくるみギターの修復を依頼しました。これは大破していませんので復元ではなく修復と呼ぶことにします。
 この製作家は何と歴史的名工Santos Hernandez:サントス・エルナンデスの最初の師匠・・・と誰かが言っていましたが、検索してもこれに関しては出て来ませんね。しかし、この英語のページの中頃のSantos Hernandez Rodriguez の項目に確かにBut, he soon returned to Madrid and worked for Saturnino Rojasと載っています。間違いありません。
 それで、何でこんな98年前の骨董品が筆者の手元にあるのか??
 筆者もギター店の端くれです。何でもやりまっせ。
 修復が終ったらまたご紹介しましょう。保存状態もいいですし、今度はそんなに費用もかからないでしょう。

2012-12-12

549  スペインでお祝い40歳のマジンガーZ 11-12-2012(火)

 先週結構スペインのニュースになったのが我らがマジンガーZ。1972年12月3日Fuji TVで初回が放映されて40年・・・と、 日本人でも知らないかなり詳細な説明には驚きますね。右のVIDEOではスペイン語の主題歌も聴けます見れます。
 何とタラゴナ市(Tarragona:Barcelona南)郊外にはマジンガーZの銅像まであるのです。
 そう言えば筆者が最初にスペインにやって来た1979年。既に放映は終わっていましたが、子供から老人までマジンガーZと言えば知らないスペイン人はいませんでした。大人がこんなん観るかよ、お前ら~と思ったものですが、テレビは国営2チャンネルしかなかった時代でしたから、他に観る番組もなかった訳です。しかも、当時は一般家庭の大半が真空管の白黒テレビ。古き良き時代だったのかも知れません。

 私はあなたがたが善には聡く、悪には疎くあって欲しいと望んでいます。-----或る昔の偉い人

 世界的なマンガオタクブームもあるのでしょうが、それにしても地球の裏側でマジンガーZ 40歳のニュース。何か不思議な気分ですね。今でもKoji Kabutoを覚えているスペイン人のおっさんやおばはんは数知れずなのです。まだ正義のマジンガーZと悪のロボットのおかげで善悪の区別がギリギリつく世代なのかも知れません。
 しかし、人間様は確実に歳を取りました。筆者と同世代のこちらのスペイン人の男性は相当数が半ばづるむけ、女性は二段腹ですが、日本人はどうでしょう。 

533 復元、1895年のくるみギター(8) ホセ・カルロス・サラテによる試奏 11-12-2012(火)

 その後程なく、フラメンコギタリストのホセ・カルロス・サラテが前触れなくやって来ました。新しいCDを出すので日本語訳を手伝って欲しいとのことでした。
 もちろん、ついでに復元したこの1895年のくるみギターを試しに弾いてもらいました。
 感想はやはり筆者と同じで(7)、ワンタッチのみでその枯れた音色に驚いた様子。古い極上のワインの如き音色で一致しました。
 ちなみに、ホセ・カルロス・サラテはフラメンコの踊り&唄伴奏の専門家で、楽譜は読めず、ウォーミングアップは耳コピで採ったバリオスのCatedralの第三楽章を高速でミスタッチなく弾き過ぎます(嵐の如く弾いて去って行く!?)。いや~、ギター弾く気がなくなります。

 ここに無料楽譜があります。

2012-12-04

548 また大ハズレ 04-12-2012(火) 

 筆者は職業柄、ある意味天気を気にしなければいけません。グラナダ名物洞窟フラメンコのアルバイシンの丘ナイトツアーが雨天中止になるからです。雨は降らないと相場は決まっている夏以外は特にそうです。何せ夜景のアルハンブラ宮殿が見れないのは旅行者にとって痛いですからね(筆者は見飽きた!?)。
 そこで先週木曜日の降水確率は65%。スペインの天気予報が当らないことは経験上良く知っていましたが、さすがに65%ですから、この日の旅行者の皆さんには洞窟フラメンコは翌日にする様アドバイスしたところ、一滴も降らず!? 久々にやられました。しかも、雨雲が立ち込めていかにも今からすぐに降りそうで降らなかったのではなく、結構普通の曇りの日。

 明日のことを誇るな。一日の内に何が起こるかあなたは知らないからだ。-----或る昔の偉い人

 別に明日の予報を誇った訳でも何でもないのでしょうが、そう言えば65%と言えばスペインの離婚率と同じじゃないかと思った筆者であった。つまり、スペインの天気予報と結婚の誓いは65%の確立でハズレ!?
 そこで、よもやと思い、その後街に出た筆者はいつもの交差点で赤信号を待っている間左折して来た車のウィンカーを見ていたところ、4台の内、ウィンカーを出したのは1台だけ!? 75%ハズレ!?
 一事が万事とは万国共通の真理なのですね。楽しい国です。

532 復元、1895年のくるみギター(7) 04-12-2012(火)

 2、3週間後に弾いた時には見違えリました(6)
 いくら大枚はたいて修復したとは言え、割れと継ぎ接ぎは隠すことの出来ない木材の軽量薄型の120前の安物ギター。しかし、一度弦が落ち着いてピタッと調弦が合ってみると別人です。
 実は解体した際、表面板に力木がありませんでしたので(これだけでも当時の安物だと分かります)、Francisco Albaに力木を加えて修復する様依頼しました。そこで何日かして、如何にも古そうな木材から作った力木を貼る前に見せてもらいました。これが効いたことは間違いありません。それと木材の古さでしょうね。
 音を説明しろと言われても出来ませんが、とにかく嫌と言うほど寝かした古い極上のワインの如き音色です。弾いて音の角が取れているのが分かります。若くない証拠です。
 音量は小さいのかも知れませんが、音が密なので、遠達力があり、音が大きく聴こえます。
 ギターは生鮮食品ではなく、古い方がいいのです。