2011-02-21

461 せっかく来たのに帰るんか!? 22-02-2011(火)

 世界地図を見るとモロッコの最北部にセウタ:Ceutaなるスペイン領があるのが分かります。
 この国境を徒歩で乗り越えて西サハラのアフリカ人が仕事を求めてセウタからスペインに入って来ます。しかも、大挙して。それほど貧しいと言うことでしょう。
不正入国に頭を抱えたスペイン政府はこのモロッコ・セウタ国境に従来より高い金網を設置したのが4年ほど前だったでしょうか。
 そして、1月31日早朝、1人のマリ人(西アフリカ)男性がこれを超え様として超えられず、敢えなく御用。
 ここまでなら何の変哲もない普通の違法入国検挙でニュ-スにさえなりませんが、今回だけはスペイン中で大々的に報じられる一大ニュ-スとなりました。
 何とこのマリ人は既に4年前からスペインに潜入しており、余りの仕事のなさにスペインに愛想を尽かしてセウタ・モロッコ国境を通って、徒歩でマリまで帰るつもりだったとか!?
 スペインからアフリカに帰りたい移民第一号実話となった、このほとんどブラックジョ-クにスペイン中が大笑いでしたが、一方、アフリカの移民にさえ見切りを付けられるほどスペインの不景気は深刻だと再認識するニュ-スの自虐的コメントもまた少なくはありませんでした。

 人よ、何が良いことなのか。-----或る昔の偉い人

 確かにユ-ロバブル期には建設現場に人手が足らなかったのでしょうが、バブッて弾けてジャジャジャジャ~ん(分からない読者はお父さんに訊いてね)!?
 スペイン人の濡れ手に泡の調べに合わせて、移民も一緒になって踊らされたと言えるでしょうね。
 しかし、新天地スペインの夢破れて山河なし。そしてロ-ンは残った(樅ノ木は残ったの派生語:分からない読者はお父さんに訊いてね)。そこで、払った念願のマイホ-ムのロ-ンは放棄して手放し、正規ル-トで国に帰った中南米の移民もたくさんいる様です。残念ながら、先々週のアルゼンチンの嫁はんもそうだと言えます。
 やはり、いくら途中経過が良くても、最後が悪ければ、途中経過もそれ以前の動機も良いことではなかったと言えるのかも知れません。
 

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