5年ほど前になります。製作家のフランシスコ・アルバ氏とセラックニス塗装の重さを量る実験をしました。セラックニス(通称セラック)とは総ての高価を装った中堅ギターに施される訳ではないが、本当の高級手工ギターなら総てそうだと言ってもいい、最高級塗装のことです。
つまり、グラム単位の精巧な量りでギタ-をセラックで塗る前と塗り上がった後の重さを計量してみました。何とマイナス2g!? 何かの間違いだろうとしか思われず、もう2本のギタ-で実験してみました。結果は2本共差し引きゼロ、つまり、セラックを塗っても塗る前と全く同じ重さでした。これには私はもちろん、製作家の氏も意外だった様です。セラックには木材の湿気を吸収する作用があるのでしょうか? これについては研究の余地有りで結論付けることは出来ませんが、セラック塗装は正にワイシャツ、しかも、ごく薄手のワイシャツだと言えます。音の出、伸び、遠達力など、総てにおいて層の厚いピストル塗装に遥かに優ることは疑い様のない事実です。
2011-07-25
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