先週もまた少しギタ-の分かる旅行者がやって来て色々話をしました(先週のコルムナ)。何と筆者の学生時代の先生です。
日本から黒の安くていいのがあったら一本捜しておいてくれと頼まれていました。黒とはハカランダ&ロ-ズ。白とはシプレス(糸杉)を指すフラメンコ界の俗語。腕はあっても金はないが耳は利く先生です。
そこで筆者はいずれもロ-ズ(表面板ドイツ松)製で、4年前の売れ残りと、筆者は購入してはいませんでしたが、知り合いの無名製作家に新作を持って来てもらいました。これは筆者が前週試奏して気に入っていたギタ-で、先生もこちらに決断するとの確信がありました。ところが、文句なく4年前の売れ残りの方が秀作だと言われました。
無名製作家の方は高音弦はいい音色ですが、低音弦3弦の分離が今一で、手元で大きな音がしてはいるが、そこから先の伸びがないそうです。そう言われれば、低音に親指を打ち込んだ際、確かに音が息切れして団子状態に聴こえました。それに引き換え、売れ残りギタ-の方が音が良く分離しており、音量も遠達力にも優れていました。
いや~、筆者もまだまだ未熟さを痛感させられました。弾いた感じと聴いた感じを一人で利く耳を持っていてこそギタ-を正しく見抜けるとは、確かに耳の練達を要します。
来週はもう少しこの話を掘り下げてみましょう。
2009-05-11
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