三つ子の魂百までと同じく、味覚も幼少期に食べるものによって決定される、つまり、人は皆小さい頃から食べ慣れて来たものが一番美味しいと感じるものだと聞いたことがあります。
逆に言えば、いくら現地の名物料理でも外人には今一と言うことは大いにあり得る話なのです。例えば、スペイン人の常用食とも言えるオリ-ブの実はまず日本人の口に合いません。合わないどころかまずいと言う人が大半です。そう言う筆者もこの国に住んでもう27年になりますが、未だに美味いとは思いません。慣れれば美味くなると言うものではなく、その国に生まれなければ永久に分かるものではないと言うのが味覚の本質でしょう。
それはスペイン人も同じこと。たまに梅干タクアンを食べさせると、まずいと言う前にすぐ吐き出します。彼らの味覚には全く合わないのです。
従って、日本での外国料理が実は日本人向けにアレンジしてあると言うのは頷けますね。むしろ、そうしていないレストランはないのではないでしょうか?
しかし、どんな民族の違いや国境を越えた味覚の共通点があります。
それゆえ、私はあなたに誠実を尽くし続けた。-----或る昔の偉い人
つい先日ラジオを聞いていると、人間の舌は甘みより苦味を100倍感じるのだそうです。
本当に100倍かはともかく、人は良くしてもらったことよりも不愉快なことに対して遥かに敏感なものだと話は続きました。
せっかく尽くした誠実には鈍感で、わざとじゃないのに他人の不手際にはすぐにむくれる。
身勝手な人間様の生まれながらの性根の味覚は所詮そんなものかも知れません。
たっだら、周囲が分かろうが分かるまいが、その割に理解されないのが誠実の本質なら、だからこそ誠実は尽くし続けるに越したことはありません。
2010-07-19
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