2011-01-24

431 マヌエル・カ-ノ先生のギタ-吟味(4) 25-01-2011(火)

 このギタ-(の音色)は個性がある。直訳すればマヌエル・カ-ノ先生はこんなスペイン語の表現を使っていました。もちろん、いい意味です。
 逆に言えば、個性のない音色のギタ-はどんなに音量があろうが、ただ単に大きな音が出ているだけ、それがどうかしたのか?
 肥えた耳のギタリストにとっては、どんなに音量が大きかろうが、音色に個性がなければ『それがどうかしたのか?』と思われてそれでお終いなのですね。
 指は良く動いてテクニックはあっても、表現力のない演奏みたいなものかも知れません。聴く耳のない聴衆ならコンサ-トでこのギタリストの指は何でこんなに動くんだろうかとか、おかしな感動をするかも知れませんが、肥えた耳の聴衆なら演奏が如何に歌っているかで感動もし、がっかりもするでしょう。
 同様にギタ-選択も、かなり弾ける人でも結構音量で選んでいるのが実情じゃないでしょうか? しかし、大きいコップと小さい盃の2杯の酒を利く利き酒職人(先週のコルムナ)が大きいコップの酒の方が飲み甲斐があるからこっちが旨いと訳の分からんこと言うでしょうか?
 個性のある音色かを利くには少し舐めれば十分です。音量ではありません。
 単に音が出ている以上の独特の味のある音。それが個性ある音色です。ますます分かりませんけど、ま、そう言うことです。

0 件のコメント: