2008-02-04

304 もう死になさい!? 05-02-2008(火)

 揺り籠から墓場までとはどこかの国の充実した社会福祉制度を表した有名なことばだと昔習った覚えがあるが、今週は産み落とされてすぐ墓場へ!?
 スペインでは先週まだへその緒の付いた乳児がゴミ箱の中で死体で発見された。鑑定に拠れば捨てられた時にはまだ息があったらしい。と言うことは警察は死体遺棄ではなく殺人罪で今も母親を探している。しかも、舞台はグラナダ市の隣町。
 その僅か3日後、今度は別の県のある町で全く同じ事件が起こった。清掃局員が動いている小さな手を発見。こちらは元気だそうである。
 新年早々何と言う世の中じゃ!!

 もし人が百人の子供を持ち、多くの年月を生き、彼の年が多くなっても、彼が幸いで満たされることなく、墓にも葬られなかったら、私は言う、死産の子の方が彼よりはましだと。-----或る昔の偉い人 

 母親にはそれなりの事情があったのでしょうが、不倫の後始末どころか、貞操観念氷点下の身勝手な振る舞いの実であることは想像に難くありません。これを事情と呼ぶのなら真に身勝手な人間性氷点下の事情です。何せ、スペインのごみ収集は日本同様ゴミ収集車のミキサ-にぶち込まれて粉々になるのですから、これはもう鬼としか形容し様のない非道です。
 そんな冷血鬼の様な母親や無責任極まりない種蒔きをした父親よりも、ごみコンテナの中で死んだこの死産の如き乳児の方が暴虐極まりないこの世を目の当たりにしなかった分だけまだ幸せだったとも言えるのかも知れません。
 筆者がたまにコルムナに引用することですが、もし総ての人が隣人愛の精神に根を下ろせば、まさかこんなことは起きゃしません。いえ、総ての人が自らの如く隣人を思いやれば毎日新聞やニュ-スを賑わす事件など何一つ起こりゃしません。
 総ての悪しき物事の元凶は隣人愛の欠如であり、その根本的解決策もまた隣人愛です。乱暴な定義かも知れませんが、筆者はこのことを確信します。隣人愛なくして冷血鬼だとすれば、これは熟考するに価値ある人生の大問題です。

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