さて、このところのコルムナのまとめです(1~13)。
先週の①~⑥はいわば肉体的な運動としてのまとめ。音楽ですから、最後はやはりここに歌心が加味されなければ何の意味もありません。
いえ、加味ではなく、どんな楽器の演奏も歌心こそベ-ス味であるべきです。この目に見えないベ-ス味がまずければ目に見える食材は、それ自体どんなに優れた食材(様々な指のテクニック)も活かされず、料理も美味く仕上がる訳がありません。それでは今回の場合、今までコルムナして来たこと(1~13)に歌心をベース味として加味してアルペジオが美味くなるにはどうしたらいいのでしょう?
簡単です。難しく考えることはありません。今まで散々アルペジオはimaではなく、親指自体の力は抜いた親指の打ち込みだとコルムナして来たのですから、歌心で親指を打ち込めばいいのです。
歌心で歌いながら、親指だけに歌心の神経を集中してアルペジオ(トレモロ)してみましょう。歌心に乗れば乗るほど、親指は勝手にクイックモ-ション的になって(先週のコルムナ)、力まずに、遠心力的に、今までコルムナして来た通り、しかも、無意識の内にそう言う打ち込み方になってくれるはずです。
無意識に親指に①~⑥の様に勝手に打ち込んでもらうコツは奏者が歌心に乗って親指を忘れてしまうことです。そうすれば、imaは勝手に回って勝手にアルペジオしてくれます。
肉体的にはimaは親指を打ち込んだ勢いに乗せますが、その親指は歌心の勢いに乗せて、imaもついでに乗せてしまうのがアルペジオ&トレモロの秘訣、imaの独立性の秘訣です。上手い人は自ら意識していないだけで皆こうなっているものです。
昔からの読者はご存知かと思いますが、スペインギタ-週間コルムナでは便宜上ギタ-演奏の基礎を肉体的基礎と情緒的基礎の二つに分けてコルムナしています。もちろん、重要度は後者であり、歌心こそより基礎であることを再確認して下さい。
ただ、そうか歌心かと言ってかしこまってはいけません。かしこまると歌心にサイドブレ-キを掛けてしまいます。遊び心で快適ドライブと行きましょう。
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