2009-01-26

329 小さいけど大きいのだ良いギタ-(1) 27-01-2009(火)

 もちろん音の話、そして、何より音質の話です。
 百歩譲って初心者はもちろん、多くの上級者まで第一印象の音量でギタ-の良し悪しを判断しているとすれば、それは大きく分けて次の2つの場合が考えられます。
 本当に音量のあるギタ-の場合と、音量はないが音量があると聞こえるギタ-の場合です。
 私は数十年前の安物のスペイン製くるみギタ-を持っています。当時は合板がなかった時代でしたので、安物とは言え単板ギタ-ですが、徹底的に経費節減したものと見え、何と内部には力木さえありません。おそらく経過年数のせいでしょう。このギタ-が、手元で弾いた感じ、音は非常に小さいのですが、他の手工ギタ-を差し置き、何と聞く人総てにこのギタ-が一番良いと言われます。具体的には一音一音がはっきり分離しており、遠くまできれいに聞こえると言うのです。
 また、私が以前こちらでR.ブ-シェのギタ-を弾く機会がありました。正直、手元での響きはこれが銘器かなあと言う第一印象だったのですが、プロがステ-ジで弾くと全くもって心に沁みる様な音色でした。  
 音質とはどんな高速アルペジオやトレモロでも一音一音分離してはっきり聞こえること。そうすれば、その透明感と遠達力故に、例え音量自体はないギタ-でも音量があると聞こえるものです。それに更に音量が加われば言うことなしですが、良いギタ-の選考基準はまず音質であることを再度念頭において下さい。

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