南スペイン・アンダルシア地方セビ-ジャ市のど真ん中で先月24日土曜日未明17歳の女の子が行方不明となり、先週14日3週間振りに犯人逮捕。遺体はまだ見つかっていない。
わざわざ土曜日と書いたが、スペイン人の勘のいい人ならこれだけで筋書きが読める。夜遊びの国スペイン全国では10年ほど前からディスコに行く金のない中高生のガキどもが金土の夜から翌朝まで公園など野外で飲み明かす酒羅場が一大社会問題となっており、明け方には市の清掃局員が大量のゴミの山に酒のビン、果ては使用済み避妊具を掃除するのがお決まりとなっている。
こんな所で知り合う奴にロクなのがいる筈もないが、犯人はこんな所で知り合って付き合って僅か1ヶ月のロクでもない遊び人の20歳の男。大体遊び人でまともな人間と言えば金さんしかいないと相場は決まっている。
利口な者は禍を見てこれを避け、わきまえのない者は進んで行って罰を受ける。-----或る昔の偉い人
ニュ-スで見る限り被害者の女の子の両親は至ってまともです。しかし、日本でもそうですが、最近この手のまともな両親にピントのずれた子供の組み合わせが多いと見受けます。可愛い年頃の娘を野外泥酔劇場に野放しにして何とも思わないのなら、やはりまともな両親とは言えません。
一方犯人は孤児で、可愛そうな身の上だと14歳の現彼女がインタビュ-で言っていましたが、取っ換え引っ換えのロクでもない奴の様です。そう言えば以前どこかで、離婚家庭の子供はまた離婚率も犯罪率も多いと読んだことがあります。こんなことをしでかしたら両親は悲しむだろうなと言う発想の抑止力がないからだそうです。なるほど、そう考えると様々な社会問題や犯罪はただ単に患部だけ見てあれこれ言ったところで元凶を見逃していることにもなります。やはり、子供にとって家庭教育こそ学校以前の第一の教育の場であり、家庭が崩壊して崩壊しない社会もまたないことになります。
今週は奇しくも先週のコルムナの裏打ちになってしまいました。愛情と発情期を取り違えない様に教えてやることもまたまともな両親の義務のはずです。取り違えれば永遠に手遅れと言う場合もあるのです。
現在まだ警察が市内を流れるグアダルキビ-ル河で遺体を捜索中です。
2009-02-16
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