先々週スペイン社会党政府が急に年金の受給を何年か遅らせることを検討中と発表し国中大騒ぎ。先週は少し沈静化したかに見えるが・・・。
もちろん野党は猛反発。もっとも、大不況下の中、野党も遅かれ早かれこう言う日が来ることは分かっていたはず。むしろ、これを機にしっかり与党を批判して次の総選挙の出汁に使わない手はないと思っているはずだ。
一年中働き詰めの日本人でさえ年金危機なら、ましてや、根が働きたくない国民性のスペイン人が同じ目に遭わないはずがないと思ってはいたが、やはり、天罰は公平なのか。こちらで20年年金をかけている筆者にとってもこれは人事ではない。
ましてや、プライドの塊みたいなスペイン人は滅多なことでは自らの不都合は嘘を吐いてでも認めない国民性は政治家も同じ。例えれば、肺ガンなのにちょっと風邪をこじらせただけだと言い張る様なものだ。それをあっさり自ら公に認めたと言うことは、政治家はこの国の年金資金は近い将来末期ガン状態に陥ることを読んでいるからこそ、開き直るなら今の内と今回伏線を早めに見せておいたのかも知れない。
しかし、末期ガンでも年金を殺す訳にはいかない。モルヒネ第一弾が今回の積み立て期間の延長予告。もちろん、徐々に積立額が上がって行くことは言うまでもない。因みに、筆者の様な自営業は現在毎月249.18ユ-ロ(約33000円)払わせられる。もっとも、これは年金の掛け金と国民健康保険が一体となっている。因みに先週のBarのマスタ-はもっといい年金をもらうために380ユ-ロ。息子は筆者と同じ額だそうである。
嘘は花は咲かせるが実は成らせない。-----或る昔の偉い人
大体年金に限らず世の中金の問題は上手くまとまるはずがないことを前提にした方が利口です。金自体ではなく、金に執着する人間様に自己中、強欲、妬み、金銭欲と言うクセがあるからです。
いっそのこと金なんかなくして、皆で生産して、必要なものを皆で分かち合えばいいだけの話。これなら老後も極めて安心じゃあ~りませんか。こんな簡単なことを石器時代、石や貝を貨幣として使い始めて以来21世紀の今日まで人間様は分からなかったのですから、これはもう改善でもモルヒネでもなく、やはり、天罰のご破産で願いましてはが一番利くのかも知れません。
まだ始まったばかりでしょうが、今後もスペイン政府の年金延命生き殺し政策に注目して行きましょう。国民から掛け金をふんだくるだけふんだくっておいて、最後は潔くギブアップ宣言も大いにあり得ます。
やはり、最後は花より実です。
2009-04-20
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