観光立国スペインのドル箱アルハンブラ宮殿はユネスコの世界遺産。先日、さすがに今年は世界的経済危機で観光客は明らかに減少しているとのニュ-スがあった。と言うことはホテルもレストランもお土産屋さんも飛行機もバスもTaxiも一蓮托生の運命にあることは容易に想像が付く。
ところで、グラナダ市内には2つ、つまり、もう1つユネスコの世界遺産がある。アルハンブラ宮殿真向かいのアルバイシン地区。昔の日本語観光ガイドブックではアルバイシンの丘となっている。スペイン語でEl Albayzin(エル・アルバイシン)。訳せばザ・アルバイシンなので、純粋に訳語としてはアルバイシン地区の方が近いが、誰がどう見ても明らかな丘なので、アルバイシンの丘の方が日本語としては遥かに現物に近い。筆者は旅行者にはアルバイシンの丘と言うことにしている。
このアルバイシンの丘。何があると言う訳ではないが、丘全体がユネスコの世界遺産に指定されている。元々517年前までグラナダに居たアラブ人が作った街並みはとにかく細い。暑いアラブの国やスペイン南部の旧市街では日陰をたくさん作るため、道と言うより細い路地が主体になる。また、迷路の様な造りは当然当時の軍事的理由もある。
ところが、これが今日強盗して逃げるには格好の街並みであり、頻発と言う訳ではないが、首絞め強盗もたまにある。犯人を捕まえてみたら皆見事にモロッコ人!? 最初は日本人だけ狙ったのではないだろうが、盗んでみれば日本人の財布が一番入っているので、当然稼働率で日本人と言うことになる。連中もモロッコで貧乏するよりはスペインで日本人の首を絞めている方が豊かな人生を送れると言う訳だ。やられた中年夫婦にいくら財布に入っていたかと訊けば平然と20万円です~!? 後から来る日本人のために良くない。もちろん、盗む奴が悪いのだが、是非とも盗まれる側ももう少し気合を入れてもらえれば未然に防げる被害はいくらでもある今日のスペインなのだ。
そのアルバイシンの丘の一番の見所は何と言っても一番高い所にあるサンニコラス展望台から正面に見るアルハンブラ宮殿。筆者は旅行者には危険なので、少なくとも上りは市バスを使う様に勧めている。とは言え、細い道だらけなのでマイクロバスの市バスだ。ヌエバ広場から乗る時、運転手さんに一言サン・ニコラス(San Nicolas)と言って置けば教えてくれる。これだけの景色が見えれば言われずとも誰でも分かると思うところだが、実はバス停は展望台の一歩下にあり、ここから宮殿は微塵も見えないので、初めての来訪者は運転手の声を頼りに降りて、そこから30秒上に歩いて展望台に上ることになる。
気違いは燃え木を死の矢として投げるが、 隣人を欺きながら、ただ戯れただけではないかと言う者もそれと同じだ。-----或る昔の偉い人
と、先日も日本人男性旅行者2人にそう言って送り出しました。2人は確かに乗る時に運転手さんに筆者が教えた通りサン・ニコラスと言いましたが、すぐに運転手さんに携帯が入り、ずっと喋りっ放し。結局すっかり忘れられ、一周して元に戻ったとか!? いや~、スペインを満喫しましたよ(談)!?
筆者は別に驚きもしませんでした。日本人から見れば火星人の様なこのスペイン人の無責任感はまさにパタリロの異次元空間ごっこ(←分からない読者はお父さんに訊いてね)。笑いの種には最高です。もちろん、スペインでも携帯片手の運転は一応交通法違反で罰金ですから、自己中漫才の上塗りにも手抜きは一切無し!?
しかし、他人の漫才を見て笑っている内はいいですが、こう言う連中と共同生活や共同事業となれば話は全く次元空間ごっこ。
やはり、現実離れした漫才は見るだけにして、首を突っ込まない方が身のためです。自らの首を絞めることにもなりかねません。今年のグラナダは国際結婚の離婚ラッシュです。
2009-09-28
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿