2011-12-26

475 衝撃のアントニオ・デ・トーレスのギター(2) 27-12-2011(火)

まず一見してかなり小振りなギターと言うのが第一印象でしたが(先週の続き)、近くで見ると何じゃこりゃと思う様な見てくれの悪いギターでした。現代のギタービジネス関係者や購入希望者が見れば一見して見向きもしないこと請け合いです。それどころか、今現在どこかのギター製作家がこんなギターを作ったら信用丸潰れ間違いなしです。
 まず、裏板が現在の2枚寄せ作りに対して3枚寄せ作り。生前マヌエル・カーノ先生の話では今から100年以上前の当時は今ほど木材が流通しておらず、つまり、ろくな木材がなかったので、その辺にあった木材で作らざるを得なかったそうです。
 裏板の3枚寄作りならまだ話は分かりますが、その裏板も側面板も、そして、筆者の記憶では表面板に至るまで節目だらけ!? 一つや二つではありません。だらけでした。
 建材についてはど素人の筆者も読者も、ヒノキの柱は節目が少ないほど高価だと言うこと位想像出来ますし、実際そうです。ギターの原材料も同じで、当然物に応じて料金も並や上、そして、特上から…。あれは素人目に見ても佳作、いや、落選でしたね。現在のギター大量生産工場が見向きもしない、いえ、世界中のギターを偽造している中国偽ギター工場がその最も安いギターにさえ使うことあっさりためらうとんでもない木材でした。
 何でこんなのがここまで鳴るのか…!?

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