2008-01-01

299 恐怖の2008年明ける 01-01-2008(火)

 新年明けましておめでとうございます。今年もまた週一でお付き合い下さい。
 さて、スペインは恐怖の銭ゲバクリスマスの勢い余って恐怖の2008年に突入(先週のコルムナ)。年末年始のバカ騒ぎも含めてカトリック社会ではクリスマスドリ-ムジャンボ宝くじ第二弾の抽選日6日までクリスマスが続く。
 何が今年はそんなに恐怖かと言えば、公共料金、電気、水道、電話など本日元旦から早速3~5%の値上げ。グラナダの市バスなど10%アップ。
 原材料費や生活必需品が原油高騰の煽りを受けて去年下半期から世界中で値上がりしているのは読者も良くご存知のはず。スペインではまだ始まったばかりと言うのが一般的な見方である。
 同時にこれと口裏を合わせたかの如くスペインでは去年下半期から不動産がダブつき始め、関連産業は一蓮托生で今年は大不況の兆し。そうなると税収の激減が見込まれ、各市町村議会はそれを補うために早くも昨年末から増税の可決ラッシュ。新聞記事に拠ると軒並み30~40%!? こちらの政治家も手加減を知らないらしい。余りの法外さに市民団体や企業が減税交渉する自治体も既に出て来ている。
 こんな調子では今現在最低8ユ-ロ(1330円)の日替り定食が今年は一体いくらになれば気が済むのだろう・・・と言うのが筆者の物差しだから程度は低いが、やがて不動産バブルが弾ければ定食も下がるはずだとすればこれも立派なバロメ-タ-かも知れない。

 しかし、知識は人を高ぶらせ、愛は人の徳を建てます。-----或る昔の偉い人

 知識が人を高ぶらせるなら金はもっと高ぶらせて当然でしょう。そして、人を高ぶらせて落としめる最も顕著なものの一つがまた金かも知れません。 
 しかし、何も金自体が毒でも何でもありません。金を舐めれば死ぬ訳でもありません。また、金銭社会に生きる以上勤勉に働いて糧を得るのは人として当然の義務、税もまたそうです。
 今年は日本もでしょうが、スペインはもっと厳しい一年になるでしょう。厳しいとは主に金銭物価的にと言うことですが、どんなに物価や税金が上がろうが人がまともなら救いは十分にあります。ところが、肝心の人がまともではないからますます金は毒となり、残念ながら今年は恐怖の2008年となりそうです。
 今年もまたそんなニュ-スや事件が大半ならスペイン週間コルムナもまたそれに基く以外ない訳ですが、特効薬は常に隣人愛であり、それが具体的な行いとなって表れる真の隣人愛です。これが根底にあれば狂乱物価だろうが悪代官の年貢取立てだろうが何だろうが人生何とかなります。なければひっくり返って必死で足をバタつかせて徒労に終わるゴキブリの如く、自らのために努力した割には大した徳が建つことはないでしょう。

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