まずこの写真を見ていただきたい。ちょっと見え難いが、右隅に1.15€(ユ-ロ)の値札が見える。ツナの缶詰パックらしい。日本円で約155円。これだけなら何の変哲も無いス-パ-の光景だが、良く見るとその右に1.2€との表示も見える。日本の読者は一体何を想像するだろう? 本来は1.2€だが、2パック買えば1パック当り1.15€になる・・・、とか。
頭に血が上った情熱のスペインにそんな生半可な常識は通じない。実は右の1.15€はこのス-パ-の価格で、左の1.2€は火花を散らすライバル店の価格なのだ!? もちろん固有名詞で名指し!? 確かに見方によっては陰でコソコソやるより、正面切って喧嘩を売る方がフェア-プレ-・・・でも何でもないなこれは、どう見ても!?
日本的に解り易く言えば、ダイエ-のス-パ-で高島屋の料金を表示すると同じことだから、これは常軌を逸しているが、法には引っ掛からないらしい。いや、法の抜け穴を捜して、更に金銭欲の汚い指を突っ込んで更に穴を大きくして見栄を切っていると言った方が当っていそうだ。
世界的大不況で金が無い庶民にはただただ安い方がいいに決まっている、と頭から決め付けた戦略らしい。これは先々週のニュ-スで、その後どうなったかは知らないが、もし庶民に金も仁義も道念も無ければ、これは結構な効果があったことだろう。
卑しい利得を求めるのではなく、心からそうしなさい。-----或る昔の偉い人
ブランド品は使うものではなく見せるもの。どこかで読んだフレ-ズですが、ズバリですね。それなら、食品は売って金儲けするためのものではなく、食するもの。
ブランド品に限らず、どんなものでも本来の目的からハズレればどこかハズレなのです。それは本来の目的を果たしていないからです。
今日多くの人が人生の本質をそうではない別の価値観と置き換えて的ハズレな人生を送っていることに日本もスペインも変わりはないのかも知れませんね。
食品も卑しい利得を求めるのではなく、心から売ればいいだけの話なのでしょうが・・・。
2009-11-16
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