2010-01-18

406 たまには負債もいいのだ!? 19-01-2010(火)

 グラナダ市を出てすぐ、その時カ-ラジオから流れていた国際ニュ-スで初めて知った神戸震災から15年。筆者はちょうど観光バスの中でマイク片手に話しながら、少人数の団体さんを連れてグラナダ空港か他の都市に向っていたのを思い出す。筆者も筆者の説明を聞いたツア-客も〝本当か!?〟と、むしろ懐疑的な第一印象の車内の雰囲気だったことを良く覚えている。
 それにもまして印象に残っているのはその数日後、〝いや~、震災で家が潰れて娘夫婦のとこにおるんですけど、居辛いもんでスペインに旅行に来たんですわ、ハハハ~〟と呑気に笑っていた新日本トラベルの団体客の一人。もしかして大人物だったのかも。
 それにしても今回のハイチのもバカでかいが、日本人も他人事と思っていれば崖っぷちかも知れない。
 そう言えば、ちょうどその時日本にいた筆者のギタ-仲間がボランティアで被災者に寿司パックを配りに行ったのはいいが、一人〝こんなもん食えるか!!〟とバラ撒き散らした人間の出来てない被災者がいたとか。おかしなもので、人間こう言う否定的なことの方が記憶に残っているものだ。

 誰に対しても何の借りもあってはいけません。ただし、互いに愛し合うことについては別です。-----或る昔の偉い人

 人生借金は無い方がいいですが、これはまた高尚な負債の定義です。この種の負債を自ら進んでより深く負える人ほどより人間味のあるいい人だとも言えるほど高尚な負債の定義です。
 それはある時は地球の裏側の被災地まで赴く負債であり、ある時は我々の日常生活圏内で十分感じることの出来る身近な人や、そして、時には動物や自然かも知れません。そして、何より会ったこともない左門豊作の兄弟達の境遇に涙した星飛雄馬その人かも知れない(←分からない読者はお父さんに訊いてね)。
 この種の隣人愛に基づく負債こそ、実は美しい日本の秘訣なのですが・・・。

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