これはユ-ロ圏に旅行に行かなければ実感が沸くことではありませんし、日本国内の日本人読者には何の興味も無いことかも知れませんが、ギリシャ発のEU経済危機のおかげで統一通貨ユ-ロも下落に下落を重ねています。
僅か半年ほど前、確か1ユ-ロ=135円ほどのレ-トが昨日1ユ-ロ=112円。
日本の輸出業界にとってこの円高はギリシャの晴天の霹靂でしょうが、日本人旅行者にとっては極めて朗報です。筆者もスペインギタ-の仕入れが割安に収まり助かっていますが(日本語情報センタ-の収入源はスペインギタ-振興会)、強くもない日本経済がガタついているのに円がいたずらに高い状況は日本経済全般から見れば決して良いことではないでしょう。
結局、ユ-ロ導入でいい気になってユ-ロバブッて膨らんだ中身の空っぽの風船が再度萎んでいるだけの単純なお話。一時期1ユ-ロ=170円位まで地に落ちた円が112円ですから、確かにこれは円高なのですが、ユ-ロ開始直後の相場が1ユ-ロ=118円だったことを良く覚えている筆者からすれば、何のことはない元に戻っただけの話しなのです。
私は日の下に痛ましいことがあるのを見た。所有者に守られている富がその人に害を加えることだ。-----或る昔の偉い人
ところが、風船と同時に膨らんだ物価は元に戻らないところに問題があります。確かにデフレ傾向にはなってはいますが、公共料金や税金は上がって行かざるを得ません(先週のコルムナ)。
結局、風船が膨らまなかった方が良かったのですが、それは世の中圧倒的大多数の人間様が身勝手で強欲である以上、意味のない非現実の仮定に過ぎません。圧倒的大多数の人間様が身勝手で強欲である以上、バブッてこけて元の木阿弥になるのが関の山だといとも簡単に想像出来ない方が見る目がないのです。そして、実際ユ-ロも元の木阿弥になっただけの話なのです。
泥棒や詐欺師の言い訳に〝生活レベルを落としたくなかった〟とか日本でも聞きかれますが、バブッた頃に覚えた味からは中々逃れられないのが金銭物欲至上主義の愚かな人間様かも知れません。
しかし、逃げるのはある意味簡単です。金銭物欲、そして、円相場以外の価値観を持ちゃあいいんですよ。
2010-05-24
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