2008-09-23

311 良いタッチと良い音は右手各指の独立性から:歌心で総括(1) 23-09-2008(火)

 『指先やタッチのことなど忘れてしまうこと。これが意外と良いタッチ、良い音の秘訣なのです(先週のコルムナ)』とは言われても、指先やタッチのこと忘れたら指先やタッチはどうなりまんねん!?

 昔からのスペインギタ-週間コルムナの読者はご存知かと思いますが、こう言う時こそ歌心、結局は歌心なのです。歌心に集中すれば指先やタッチや爪の形や正しい姿勢など枝葉のことは忘れます。
 金はあっても健康を損ねては人生立ち行きませんが、金はなくても健康でありさえすれば人生何とかなります・・・かどうかは各自の人生経験次第かも知れませんが、少なくとも前者より後者の方が希望が持てることは確かです。同様に歌心さえ健全であればギタ-人生何とかなります。歌心が健全と言うことは歌心が健全な音、しっかりした音、良い音を自ずと求めると言うことです。そうすれば自然にタッチも良い音を探すタッチになり、いつの間にか以前より深めのタッチになっており、指も疲れはするでしょうが、以前の様な徒労感覚ではなく、明日に繋がる心地良い疲れ方をしてくれるはずです。総て歌心が健全ならばの話です。後は何とかなります。良い音を出すためには肉体的な指先のタッチではなく歌心を探りましょう。
 疲れて付いて行けなくなった時こそ、疲れた指や手や腕のことは忘れて歌心に帰りましょう。そうすれば肉体的な疲れも抑制出来ます。
 疲れて指がしがらんで来た時こそ、疲れた指や手や腕のことは忘れて歌心に帰りましょう。しがらみが取れて各指の独立性はこうして結局は歌心によって養われます。
 結局は良いタッチも良い音も右手各指の独立性も健全な歌心と言う一つの基礎の側面に過ぎません。側面を磨くのではなく、まず基礎を磨いてやれば側面も輝きます。側面が基礎以上に輝くことはないのです。

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