今週は別にコルムナ339の続編と言う訳ではないのだが、先週金曜日知り合いの仕事場に用事で行くとその友達とか言う男性が居た。聞けば地元のス-パ-勤務で、立ち話になると大声で止まらないスペイン人らしく、訊きもしないのにベラベラ内幕を聞かされた。
まず、給料が1200ユ-ロ(約15万円)。筆者は初対面の人にいきなり給料はいくらかと訊くほど漫才師ではない。あくまで向こうが勝手に喋り捲るのである。良く言えば極めてオ-プンな性格だが、こちらも下手なことを言えばすぐ噂を広められそうだとの身の危険を感じたのは言うまでもない。もっとも、不動産バブルで物価高で~と言う会話の流れの中で自然に(!?)口をついて出て来た具体的な額かも知れないが、こんな給料で家が買えるか、いや、買った共稼ぎの同僚はいるんだが~と話は続いた。
聞けば、昔安く買った持ち家があるのに昨今の不動産バブルのお立ち台に自ら志願して乗って、21万ユ-ロ(約2600万円)の家を転売して濡れ手に泡で一儲けし様と住宅ロ-ン。ところが、今回の金融危機で住宅価格は暴落するは、買い手はつかず、おまけに銀行の支払いは滞るはで、持ち家までやばいとか。どっかで聞いた話だが、別の知り合いの工事現場の日雇いのおっさんもBMWを買ったとか・・・。そう言えば、筆者の知っている宿屋を3軒経営しているおじさんの言うには、もう2年位前の話だが、雇い人の掃除のおばさんがベンツを買ったとか!?
更にこの男性曰く、未遂だったので大きな記事にはならなかったが、ついこの前閉店間際に強盗が押し入り、隙を見た従業員が警察に通報。ピストルを突き付けていた奴だけパトカーに気付かず御用。残りの連中はトンズラ。また、早朝買い付けに行く卸売市場でもこうしたピストルナイフ強盗や窃盗が最近多くなって来ているとか。
誰でも自分の利益を求めないで他人の利益を心がけなさい。-----或る昔の偉い人
今住宅建設も自動車業界も頭打ち。確かに得意気に強欲傲慢の頭突きを所構わず食らわして我が世の春を嘔吐していた様な連中ばかりですが、天罰の頭打ちには勝てません(コルムナ328&329)。銀行から借りた金で相撲を取る奴に大物はいないのです。
そして、どんなに学歴があろうが、社会的地位があろうが、財産が多かろうが、自分だけの利益を求めて止まない連中が大物であるはずがないのです。
人は誰でも窮地に追い込まれれば地金が丸出しで垣間見えます。故に、こんなご時世だからこそ地金の真価が問われます。それは世の多くの人にとっては意味不明で奇想天外な他人の利益を心がけることによって輝くとすれば、これこそ究極の逆転の発想かも知れません。
来年は更に厳しい一年が予想されています。借金でせしめたかに見えるだけの家や高級車の真の価値を天罰で思い知らされる人も強盗も後を絶たないことでしょう。
2008-12-08
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