2009-06-29

377 正義のゲテモノ 30-06-2009(火)

 世は諸手を挙げてインタ-ネット時代。情報でも何でも瞬時に世界を駆け巡ってしまうのだから悪いことは出来ない。実は昨日筆者の昔の知り合いの知り合いが刑事事件を起こしてインタ-ネット新聞に実名丸出しだったのでたまげた。それを南スペインにいる筆者が分かるのだから時代じゃ。
 しかし、インタ-ネット出現以前から世界に浸透し、国籍を超えて多くの人に影響を与えて来た代表的なものはと言えば音楽だろう。そして、現在はインタ-ネットとつるんでより世界の隅々と幼児のおつむの奥底にまで浸透していると言って良い。
 ここスペインでは、元々せしめる国民性のスペイン人がインタ-ネットから出来る限りの曲を下ろしまくり、レコ-ド業界の売り上げは激減している。
 また、音楽は元来人の心の内にある喜怒哀楽の表れでもあり、特に流行歌はその時代の世相を反映していると言っても良い。筆者の個人的好みの話だが、小学校5年の頃大ヒットした虹色の湖。今こうして40年後に3番まで総ての歌詞を聴いてみると、作詞者は明らかに当時の日本経済高度成長期に伴う地方からの集団就職の若者達を意識していると思うが、読者にはどう聴こえるだろう?
 しかし、人間自体性善説と性悪説の公約数みたいな存在である以上、その人間様が創る音楽もまた良い音楽、悪い音楽と分かれてむしろ然るべき。筆者が小学生の頃でさえ学校側が保護者に見てはいけないテレビ漫画の一覧表を手渡していたのだから、音楽もそうあってむしろ然るべきだ。
 ところが、元々より性悪説の人間様にはその然るべきの基準が自らの堕落に比例して時代と共に極めて甘くなる傾向があるのは否めない。善悪の基準、そして、音楽の善悪の基準も・・・。

 私は貴方の行いを知っている。貴方は生きているとされているが、実は死んでいる。-----或る昔の偉い人

 と言えば必ず聞かれる『そんなのは各自の好みなんだから、各自の自由にしときゃいいんだよ』と言う意見は一見総てを尊重して懐が深い様ですが、基準のない自由や好みは偏食や栄養失調、そして、ゲテモノ礼賛にも通じます。
 ところが、民主主義の原則でゲテモノが過半数の正義で大手を振って、社会のど真ん中で正義のゲテモノ横車を押しているので、ゲテモノがあたかも正義に映っているのが21世紀の現代社会だと言わんばかりの世相なのは日本もスペインも同じかも知れません。
 そんな正義のヒ-ロ-が先週逝ったそうです。実はとっくの昔からモラル的に死んで腐臭漂っていたのが、今回肉体的に死に直しただけの話ではないでしょうか?
 ヒトラ-さえ愛だ平和だと口にしたのです。悪い奴ほど美辞麗句を操り、良い子の味方面して人を騙すのに長けているとすれば、歌や音楽にも同じことは言えます。行いによってこれを見抜かなければ、実は死んでいる連中の仲間に引き摺り込まれます。

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