もし読者が年産14、5本の売れている有名個人ギタ-製作家で、もっと収入が欲しければどうするでしょう?
或いは、もし読者が年産14、5本の売れていない無名個人ギタ-製作家で、収入を何とかしなければいけないならどうするでしょう?
確かに、年産14、5本なら安くは出せません。と言って、消費者に金もギターについての知識も無ければ高価な手工ギタ-など買いはしません。スペイン人個人ギタ-製作家の手工ギタ-は日本では最低100万円しますし、スペイン国内でも安くはありません。
それじゃあ、もっと下のランクのギタ-をと言うことになります。自分では作りません。その辺のギタ-製作工場から仕入れて自分とこのラベルを貼って売ります。客に訊かれない限りまず自らは何も言わないでしょう、スペインでは。客に訊かれれば実は量産品だと正直に言う製作家はまだいます。そして、よく見ると自らのラベルの隅に直筆でArreglada por~(~によって仕上げられた)と書く製作家は筆者の地元グラナダではまだいますので、まだましかも知れません。そのまま仕入れて来たものを売っている訳じゃなく、フレットやブリッジ、ナットなどの最終調整はこの私がした量産ギタ-ですよと言う意味のこの手のラベルです。
もっとも、客が少しギターを知っているなら、この小売価格じゃ本人が作ってないな、量産品を仕入れて自分のラベルを貼っているな、とバレバレなのですが、以上は取り扱い本数の少ない個人製作家の工房兼店の場合です。大勢に影響はないと言えます。
問題は手広くやっている有名製作家の名前を冠するギタ-メ-カ-が大量に他のスペイン国内の他の製作所に丸投げしている、ラベルだけ本物の中堅量産ギタ-の場合です。
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